転職難易度業種職種

転職難易度を業種と職種を絡めた4パターンから考えよう

転職の一般的な理論として「異業種転職は難しい」という定説があります。これは間違いではありません。ただ、その難易度は「職種」にも左右されますから、転職難易度を判定するには「業種」と「職種」を絡めて考える必要があります。

そうした場合、転職には以下の4つのパターンが存在します。ここでは、それぞれの特徴と共に転職するにあたって何が求められるのかをお伝えします。あなたの職歴から転職先を選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。

なお、業種と職種の違いを「業種と職種の違いを把握すれば視野が広がる」で解説していますので、この部分が曖昧な方は参考までに合わせてご覧下さい。

  1. 同業種・同職種
  2. 異業種・同職種
  3. 同業種・異職種
  4. 異業種・異職種

一般的に1~4の順に難易度は高くなります。転職では「異業種転職」が取り上げられがちですが、実は「異職種転職」の方が遥かに難しい要素を持っています。

 

パターン1 同業種・同職種への転職

業種(業界)の風潮や仕組みを既に知っており、今までの経験で得たスキルも活かせる転職です。このパターンの転職者は第一候補者として見られることが多い為、即戦力を求めることが多い中途採用においては有利な要素になります。

  1. 「小売業 – 販売(アパレル) ⇒ 小売業 – 販売(家具)」
  2. この場合も同業種・同職種となります。取り扱う商品は変わっていますが、小売業という商品を仕入れて最終消費者に売る仕組みや利益構造は同じです。つまり、今まで培ってきたマーケティング理論、数値管理、集客、販売スキルなどを活かすことができます。

  3. 「情報通信業 – IT関連技術職(プログラマー) ⇒ 情報通信業 – IT関連技術職(プログラマー)」
  4. この場合は何をするかも同じパターンですね。上記で例えるとアパレルからアパレルのパターンになります。

 
このパターンの転職で求められることは何といっても「実績」です。あなたが「何ができる人材なのか」を問われます。具体的数値やキャリアなどで実績を示したいですね。また、転職理由(志望動機)も大切でしょう。同じ業種・職種で働いていたにも関わらず、その会社を辞めてまで転職する「明確な理由」です。

逆に考えると、実績がない場合は厳しいことになります。採用側はあなたに同程度(又はそれ以上)の実績を自社でも出して欲しいから採用するわけです。また、職歴が長ければそれ相応の実績が求められることも認識しておきましょう。職歴が長いだけで何の実績もなければ「仕事ができない人」と思われ採用確率が大幅に下がります。

 

パターン2 異業種・同職種への転職

業種は変わりますが、過去の経験で得たスキルをフルに活用する転職です。業種が違っても、あなたの経験が思わぬところで発揮されることはよくあります。その経験を上手くリンクさせて伝えることができれば充分に可能性のあるパターンです。

例えば「営業」や「事務(経理)」はどの会社でも存在しますから、業種を飛び越えての転職が比較的容易です。また「IT関連技術職(SE)」が異業種の社内SEとして働くことも考えられますね。職種によって異業種転職ができる・できないはありますが、可能性を広げる為にも視野を広げて検討してみましょう。

また、企業がこのパターンの転職者を求めているケースもあります。

  1. 同業種出身者は既に考えが固まっており、自社の考えや仕組みに柔軟に対応できないケースがある
  2. 業界の固定観念に縛られていない異業種出身者の視点や意見を求めている
  3. 異業種出身者は異業種の壁を埋める為に入社後も意欲的に学ぶことが多い

 
この転職で求められることもパターン1と同じで「実績」です。職種を活かすということは、やはり実績がないと説得力がありませんからね。また、異業種ということを考えるとパターン1よりもそれが重要かもしれません。また、志望動機と共に「異業種転職する理由」も重要です。なぜ、この業種なのかです。「興味がありまして」だけでは薄いですから、ここにも明確な理由が欲しいですね。

このパターンの転職が厳しい人はパターン1と同様です。

 

パターン3 同業種・異職種への転職

同じ業種内ですが、希望する職種が違うといったパターンです。ここからは転職難易度が各段にアップすると認識しておいて下さい。

どれくらい難しいかを想像してもらう為に一つ例を挙げます。あなたがある企業で「営業職」として働いていたとしましょう。突然「明日から経理で」と言われたとしたらどうでしょう。あなたに経理の経験があるならばまだしも、経験がなければ絶対にできませんよね。そう、同じ会社であってもできないんです。それを会社を変えて実現しようとするのがこの転職です。これは少し極端な例ですが、簡単ではないと想像できますよね。

転職で求められる人材は即戦力であることが多く、新卒の様な育成の必要な人材を求めているわけではありません。つまり、「企業の求める人材」と「新しい職種にチャレンジしたいあなたの気持ち」がマッチしない可能性が高いということです。

また、同職種からの転職者との競争に勝たなくてはなりませんから、その競争相手を上回るだけの何かを持っていなくてはなりません。例えば「誰もがうなる実績」などです。この人は「新たな職種でも結果を出してくれるかもしれない」こう思わせる必要があります。

この転職を成功させるには、異職種であっても今の職種の経験を上手くリンクさせてアピールすることが必要です。また、その職種を希望している明確な理由も必要で、「その職種に興味がある」程度のレベルだと転職では通用しないでしょう。また、このパターンの転職は職種や年齢によっても可能性が大きく変わることも事実です。その事実とあなたの職歴を吟味して慎重にことを運びましょう。

もちろん、可能性はゼロではありません。
 

パターン4 異業種・異職種への転職

このパターンが最も難しいことは誰でも想像できると思います。一から出直し的な要素が強い転職です。これも選ぶ職種やあなたの年齢が成功できるかの大きな鍵になると言って良いでしょう。(参考記事「異業種転職は職種や年齢が明暗を分ける」へ)
あなたがその他大勢と同じ様に敬遠されがちな職種を避ける、またはある程度の年齢を重ねている。その場合は非常に厳しいと認識しておきましょう。

この転職を成功させために必要なことはパターン3と同じです。また、キャリアを一から積み上げるわけですから、今後の人生でどんなキャリアを積んでいきたいのかを明確に持っている必要があります。そして、業種・職種を変えてもやっていけると思わせるだけの実績も必要でしょう。「何となく」「興味がるから」「今の職種に満足できないから」などの薄い理由だと難しいのではないでしょうか。
 
 
転職にはこの様に4つのパターンが存在します。ただ、ここでの難易度はあくあで一つの目安です。転職を機に業種と職種を変えたいと思っているのなら、それを目指して行動すべきです。そうでないと転職する意味が無くなってしまいます。この難易度は「どのパターンの転職をするかを選ぶ為」ではなく「あなたの望む転職がどれくらいの難易度であり、それを成功させる為には何が必要なのかを把握する為」に使って下さい。難易度が高くなれば、それ相応の覚悟と準備が必要になるということです。


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