あなたはどんなタイプの人(上司・部下)が苦手ですか?
この手の質問は答え方が本当に難しい!
というのも、この手の質問に答えることによって、以下のことが相手に伝わるからです。
- どのようなタイプの人と上手く働けるのか
- 何を苦手としているのか
- あなたがどんな人間なのか
要は、あなたの人間性が浮き彫りになるということ。
しかも、評価を高める要素がほとんどないにも関わらず、答え方を間違えると「大きく評価を落とす」という厳しい側面も持っています。
そうした中で、特に難しいのが「苦手な上司」を答える時です。
詳しく見ていきましょう。
苦手なタイプの上司を答える行為には多くのリスクが!
実際の面接でよくある失敗は、「苦手な上司」について雄弁に話してしまうことです!
多くの場合、過去に出会った「ある特定の上司」を想像して話すために、内容はかなり具体的になります。
そして、知らぬ間に「誰かの悪口を言っているような印象」を与えてしまうのです。
あなたが想像する上司によっては、「やはり仕事ができないのに偉そうな上司は嫌いです」など、つい言葉が過ぎてしまうことも...。
基本的に面接官は上司となる立場の人が多いので、それが全くの他人の話であっても、どこか自分と重ねて話を聞いているものです。
また、直接の上司とならない人であったとしても、以下のように配属予定部署のことを想像して面接に臨んでいます。
〇〇部署のあの人の元で働くのだから、◇◇タイプの人が馴染みやすいだろう!
このような背景があるため、答え方を間違えると大きな評価ダウンに繋がってしまうんですね。
- 文句が多く、扱い辛い部下かもしれない
- 上司に対する見方が厳しいが、果たして自分はどうなんだ?
こんな風に厳しい目を向けられるのです。
このマイナス印象は、その後の質疑応答にも影響を与えかねません。
性格の指摘もリスクが高い!
苦手なタイプの人の「性格面」を指摘するのもリスクが高いです。
- 私は頑固な上司が苦手です
- おとなしいタイプの人とは馴染みにくいです
- 体育会系はちょっと...
性格に言及すると、面接官から「体育会系が苦手とのことだが、私も野球部出身だから、あなたにとっては苦手なタイプにあたるのかな」なんて揚げ足を取られる可能性が出てきます。
ここで、「いえ、あなたが私の前の上司のようなひどい方には見えません」なんて弁明を述べても、落ちた評価は返ってきません。
会社というのは、様々な性格の人が集まって形成されているので、「性格の合わない人」&「苦手なタイプの人」がいるのは当たり前のこと!
ゆえに、個人の「性格」に言及するのは、一定のリスクが付きまとうのです。
苦手なタイプはいないもNG!
この手の質問を上手くかわそうと、以下のような回答をするのもNGです。
- 苦手なタイプの人はいません
- どんなタイプの人であっても上手くやっていけます
何故かと言うと、「では、部下を不公平に扱う上司でも問題ないのですか?」と問われると、やっぱり答えに窮してしまうからです。
人付き合いの上手い人であれば、「誰とでも上手くやっていける」というのは確かなのですが、面接官がそう認識してくれるとは限りません。
基本、面接官は求職者の答えを疑ってかかりますからね。
これらの理由から、「質問を否定するような答え」を提示するのも避けた方が無難です。
苦手なタイプを問われた時の適切な答え方!
最も無難な選択は、コミュニケーションについて言及することです。
あなたが苦手な上司はどんなタイプですか?
コミュニケーションを取って頂けない上司の場合、部下としては大変苦労すると思います。忙しくて顔を合わせられない上司の方がいましたが、日常的にコミュニケーションを深めることが難しかったので、報告の仕方などに色々な工夫が必要でした。
このように答えておけば、面接官は納得してくれるでしょうし、揚げ足を取られる心配もありません。
自分にとって苦手なタイプであっても、「工夫して接してきた」という部下のコメントは、これから上司になる人からしてみれば、頼もしいコメントに聞こえるものです!
但し、この場合は「具体的にどんな工夫をしたのですか?」と突っ込みを受ける可能性が高いので、答えは準備しておく必要があります。
このコミュニケーションについての言及は、反対に「理想の上司」を問われた時にも使えます。
あなたにとって理想の上司とは?
これまで様々な上司の元で働き、多くのことを学びましたが、最も勉強になった上司は、密度の濃いコミュニケーションを取れた方でした。質問を投げかけやすく、自分の仕事に対しても具体的な指示やアドバイスを頂きました。
また、自分の業務上の報告に対しても、毎回何らかのフィードバックをいただけたため、パフォーマンスの向上も果たすことができました。
面接官が反感を抱くこともなければ、反撃をくらうこともない!
それが、苦手(理想)なタイプの人を答える際に、コミュニケーションについて言及することなんですね。
プラスの加点が期待できない質問に答える際は、リスクをどれだけ排除できるかがカギとなります。
この点を意識して、あなたなりの答えを導き出して下さい。
面接の関連情報!
転職面接が「上手くいく人」と「上手くいかない人」の考え方の違い!
続きを見る
参考転職面接「上司と意見が対立したらどうしますか?」の回答例と質問意図
続きを見る