転職面接「数ある同業他社の中でなぜ当社？」の質問意図と回答例

転職の面接では「応募企業を選んだ理由」について問われることがあります。

本来、この点は「志望動機」で語る必要があるのですが、以下のケースに該当する場合などに、追加で問われることがあります。

応募企業への入社意欲を示す質問なので、回答如何が合否に大きく影響するのは言うまでもありません。

ここでは、そんな重要項目である当質問について、企業側の質問意図、NG・OK回答例を交え詳しく解説していきます。

適切な回答を準備するため、まずは企業の「質問意図」を把握しましょう。

質問意図

質問意図を考えると、「同業他社と応募企業を比較した上で、だから私が志望するのは御社なんだ！」と結論づけて答える必要があるということ。

求められているのは抽象的な誉め言葉ではなく、理論的な理由からの言い切りです。

ゆえに、応募先の企業研究だけでは足りず、業界・同業他社についても研究しておく必要があります。

本当に当社のことを理解して応募しているのか、企業研究・業界研究の成果を確認するための質問でもある！

ここで、中途半端な回答しか示せないと「当社（業界）のことを分かっていない」と見切られ、評価を落とすことになります。

非常に難易度の高い質問ですが、業界・企業研究で得た断片的な情報をまとめ、それを自身の志望動機として分かりやすく伝えることが求められます。

実際の面接の場でよくある「NG回答」について見ておきましょう。

NG例①

御社は他社に比べて社風がいい（給料が良いから）と感じたので志望しました。

あまりにも主観的すぎる内容で、イメージ論に過ぎないためにNGです。

また、給料などの「条件面」を前面に押し出すのも避けるべきで、企業からすると「雇用条件が良いから選んだ」というレベルの人を雇いたいとは思いません。

NG例②

ライバル会社である〇〇社は、業績が悪く、多くの社員が辞めていると聞きます。その点御社は、離職率が低く安定しており、将来的な成長も見込めると考えたからです。

他社を落として応募企業を持ち上げる内容ですが、この話し方は心象が悪いのでNGとなります。

話の持っていき方としては簡単ですが、面接の場では受け入れられません。

OK例文から回答のポイントを探りましょう。

OK例

業界は既に飽和状態で、国内では既に適正店舗数を3割ほど上回っているとのデータがあります。しかし、御社はそのような状態の国内市場において、早くから女性向け商品の開発に力を入れ、〇〇では大ヒット商品を生み出しました。

また、どこよりも早く今後の伸びが期待できる高齢者需要に目をつけ、高齢者顧客の取り込みを図ってらっしゃいます。現在、御社は業界3位ですが、市場の動向を先読みする力においては業界で抜き出ていると私は思っています。

このような新しい価値の創造、そしてスピード感は、会社の掲げる経営理念そのものだと感じます。是非、私もこの理念の元で働き、自分をより一層磨きたいと思うのです。

業界・企業研究の成果が感じ取れる内容で、他社ではなく当社である理由も明確です。

このレベルまで持っていけば、面接官は納得してくれるでしょう。

その企業ならではの「強み」を見つけて他社と差別化を図り、その「強み」があるから御社なんだと話しを持っていく！

あなたもこのポイントを意識して回答を準備しましょう。

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