面接では「行動特性(行動タイプ)」を問われることがあります。
- あなたはじっくりと考えてから行動するタイプですか、それとも即行動に移すタイプですか?
- あなたは仕事をする上でどう行動するよう努めていますか?
企業はこの質問から何を探ろうとしているのでしょうか?
この疑問を解決するため、企業の質問意図、OK・NG例文を交えて解説していきます。
企業の本音 ~ここが知りたいポイント~
適切な回答を準備するため、まずは、企業の「質問意図」を把握しておきましょう。
質問意図
- 当社の求める人物像を理解しているのか探っている
- 内定を取るために調子を合わせているのか、それとも本当にそのタイプなのか、見極められるエピソードを聞かせて欲しい
ここで理解しておくべきことは、「じっくりと考えて行動するタイプ」と「即行動するタイプ」は優劣を付けられるものではないということ。
要は、「どちらを回答するのが正解か?」という議論は的外れなんですね。
応募企業(職種)で必要とされるタイプを答えることが重要!
本来、人間は相反する両方の性質を持ち合わせていて、TPOに合わせてタイプを使い分けているものです。
ゆえに、応募企業(職種)で求められているであろうタイプを正しく選択し、それを裏付けるエピソードを語って面接官を納得させましょう。
なお、「見た目や質疑応答からはどう見てもじっくりタイプなのに、質問には即行動するタイプと答えている」という場合、面接官は「内定を取るために合わせているだけでは?」と疑います。
ゆえに、エピソードの重要度はさらに増すので、本来の自分と異なるタイプを回答する場合は注意が必要です。
回答例文(NG編)
実際の面接でよくある「NG」回答について見ておきましょう。
【求人には「フットワークが軽く、何事にも迅速に取り組める人物」との記載がある場合!】
NG例①
私は何事にも計画を立ててじっくりと考えて行動するタイプです!
企業が求めるタイプの逆を回答する場合は、求められているタイプにも自身がオーバーラップしている点をきちんと伝える必要があります。
「私は元来〇〇タイプですが、仕事をする上では〇〇を意識して行動しており~」
この説明がないと、ただ単に「当社の求める人物像を理解していない」と捉えられ、評価を落とすことに...。
NG例②
私は即行動に移すタイプです。(以後の説明がなく、言い切り)
この種の「以後の説明がない言い切り」もNGです。
選択したタイプであることを裏付けるエピソードを語らないと、面接官が納得してくれるはずがありません。
回答例文(OK編)
OK例文から、回答のポイントを探りましょう。
【本来の自分と企業の求めるタイプが異なる場合!】
OK例
私は、仕事上では即行動に移すタイプです。
本来は、じっくりと時間を掛けて決断し、そこから行動に移すタイプの人間ですが、仕事においては真逆のスタンスを取っています。これは、リードタイムが長いからといって、仕事の効率や成果にあまり関係がないことを、これまでの業務で経験してきたからです。
以前、私が管理する店舗で販売した商品を食べて「体調を崩した」との苦情があったのですが、私は事前確認の前にすぐさま菓子折りを持ってお客様にお詫びに伺いました。その後、しっかりと原因究明を行いました。
結果、当社に落ち度はなかったのですが、この迅速な対応でお客様により一層ファンになっていただいた経験があります。もちろん、勇み足にならぬよう、状況に合わせて対応する必要がありますが、基本的には即行動を心掛けて業務に励んでおります。
この例文では、まずはきっちりと求められているタイプを明言することで、「企業が求めている人物像を理解していること」を伝えることができています。
そして、元来は逆のタイプではあるが、「仕事では~」という観点で語ることで、求める人物像にオーバーラップしていることも伝えています。
また、エピソードを交えて語ることで信憑性も高めているため、回答としての落ち度はありません。
この質問のポイントは以下の2つ!
- 面接に臨む前に企業の求めるタイプを把握しておく
- 回答として語るタイプであることを裏付けるエピソードを添える
この点を意識して適切な回答を準備しましょう。
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