昨今の面接では「転職において重視すること」を問われることが増えています。
- あなたが転職において最も重視することは何ですか?
- 今回の転職で絶対に譲れないことはありますか?
企業はこの質問で何を見極めようとしているのでしょうか?
ここで安易に自分の本音をさらけ出してしまうと、評価を落とす可能性があります。
ここは、企業の質問意図をしっかりと理解し、適切な回答を準備しておきたいですね。
企業側の本音 ~ここが知りたいポイント~
適切な回答を準備するため、企業の質問意図を把握しておきましょう。
質問意図
- 応募者の本音(本当の転職理由)を探る意図で聞いている
- やりたい仕事、就きたい職種について理由と共に語って欲しい
この手の質問は、あなたの転職における本音を探るのが目的なので、面接の後半で問われる傾向にあります。
たとえば、面接の前半で最もらしい志望動機を語り、後半のこの質問で「転職で重視することは給料・福利厚生」と語ってしまう...。
- 前半の志望動機は建前なんだ
- 結局は給料や福利厚生でうちを選んだのか
このようにマイナスに連想されるわけです。
要は、答え方を誤ると大きく評価を落とす、そんな危険な質問なんですね。
もちろん、「給料」や「福利厚生」が働く上で重要なことは企業側も理解しています。
しかし、これらの要素は仕事上の労務義務を果たしてこそ得られるものなので、「働く前からその権利を振りかざされても困る」というのが企業側の本音です。
ゆえに、ここは仕事に関係すること、特に「応募企業の応募職種に関すること」を語るのがベストな選択となります。
NG回答例

実際の面接でありがちな「NG回答」についていくつか取りあげておきます。
NG例①
同じように働くのなら高い報酬を得たいので、最も重視しているのは給与です。
NG例②
適度な休みがあってこそ質の高い仕事ができると考えているので、年間休日を重要視しています。
NG例③
転勤できない理由を抱えているので、希望勤務地で働き続けることができる環境が重要です。
前述の通り、条件面が前面に出過ぎると、権利意識が高くて「働くことは二の次なのでは?」と懸念される可能性があります。
ここにあなたの本音があっても問題ありませんが、面接の場で語るのはNGです。
また、③のような仕事以外のことも語るのも避けたいですね。
たとえ転勤できない理由が「親の介護のため」など、誰もが納得できる内容であったとしてもです。
何故なら、働く上では全く関係の無いことであり、会社にとってはどうでも良いことだからです。
良かれと思って語ったことが、思わぬマイナス要素になってしまうことがあるので、採用側の目線で回答を導きたいですね。
OK回答例

OK例文から回答のポイントを探りましょう。
OK例①
私が重視しているのは、希望職種である商品企画に就けるかどうか、特に新商品開発に携われるかどうかです。
御社では入社後の一定期間、営業職を経験して現場を体験した後に、今後のキャリアを決めるべく希望職種を選べる制度があると伺っております。私は御社の手掛ける〇〇のようなヒット商品を生み出したいという想いがあります。
それを実現すべく、前職のような商品を売る側ではなく、商品企画として商品を創り出す側に回りたいと転職を決意した次第です。
重視している要件をはっきりと伝えた上で、理由までしっかりと語ることができています。
更に、入社後にその職に就くための道筋もアピールもできており、面接官にその想いがしっかりと伝わる内容です。
この質問のポイントは「仕事に関することを語った上で、重視する理由まで語ること」にあります。
本音を探る意味で昨今では頻出の質問となっているので、ポイントを意識して回答を準備しておきましょう。