面接の終了間際には「何か質問はありますか?」という逆質問がなされます。
求職者としては意外に難しく、以下の疑問が頭をよぎります。
- どんな質問をすれば良いのか?
- 本当に聞きたいことを素直に聞いていいのか?
- 「特にありません」は通用するのか?
そこで、面接の重要項目である「最後の質問」について詳しく解説していきます。
企業側の本音 ~ここが知りたいポイント~
基本的には、「応募者の疑問や不安を解消するため」というのが質問意図です。
つまり、入社前に知っておきたい、以下のようなことを聞いても構わないということ。
- 待遇・福利厚生などの条件面
- 仕事の実態
- 人間関係
この点の改善を目的に転職に臨んでいる場合は、リスクを背負ってでも確認すべき!
しかし、逆質問に関してもNGが存在する以上、「素直に聞きたいことを聞くものではない」と考えておくのがベターです。
やはり企業は、「何故、この質問なのか?」と推測しますし、条件面だけを求める人は敬遠する傾向がありますからね。
あなたの価値を低下させる逆質問(NG質問集)
ここでは一般的に「NG」とされている回答例を提示します。
なぜ、NGなのか?
会社への興味や入社意欲を疑われ兼ねない内容であり、評価を下げる危険性を秘めているから!
あなたの想定する答えが該当しないかを確認して下さい。
- 特にありません
- 募集要項/会社のHP/IR資料を見れば分かる質問
- 漠然とした質問(ex:今後の経営ビジョンは? 仕事は厳しいですか?)
- 細かく突っ込みすぎる質問(ex:御社の財務諸表のこの数字は~)
- 不安や自信の無さを露呈する質問(ex:研修制度はありますか? 一から丁寧に教えてもらえますか?)
- 福利厚生など待遇に対する質問(ex:休日・休暇はとれますか? 有休は使えますか? 手当はどんなものがありますか?)
- 仕事内容と隔離する質問(ex:残業は多いですか?何時くらいまでに帰れますか?配属先の人間関係は良好ですか?)
逆質問は、聞き方を誤ると、あなたの本音が露呈してしまう危険性があります。
特に⑤⑥⑦に関しては要注意ですね。
面接担当者はあなたの質問内容に対して、「その質問の意図を考える」ということを頭に入れておきましょう!
場合によっては以下のようにマイナスに連想されます。
「仕事は厳しいですか?」⇒「楽な仕事を求めている?」⇒「前職の退職理由は仕事がきつかったからでは?」
「研修制度はありますか?」⇒「研修がないと不安?」⇒「仕事に自信が無いのでは?」⇒「即戦力として期待できないかもしれない!」
「ノルマを達成できないとどうなりますか?」⇒「達成する自信がない?」⇒「前職ではノルマが達成できず、そこから逃げてきた?」
「休日は確実に取得できますか?」⇒「前職は休みが少ないから辞めた?」⇒「自社を選んだのは休日目当て?」
要するに、マイナス方向に連想されかねない質問はNGだということですね。
但し、これらの質問は「基本的にNG」とされているだけであって、必ずしもマイナスに作用するわけではありません。
待遇面は働く上で非常に重要なことですし、転職目的であれば、聞かない訳にはいきません。
その際に重要なのが、マイナスに連想されない上手な聞き方になります。
聞き方の詳細!
面接での給料・残業・休日の質問は「どう聞くか」が明暗を分ける
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あなたの価値を高める逆質問!
転職面接における、プラスになり得る(マイナスに連想されない)逆質問とはどういったものでしょうか。
そのポイントをお伝えしたいと思います。
- 入社後、自分が働くシーンを具体的にイメージできる質問
- 成長意欲を示し、長期的視点で取り組んでいく意思を感じさせる質問
- あなたと会社のマッチング度を、マイナスのイメージを与えずに知る質問
まずは、①②を通して「会社への関心度、入社意欲を感じさせること」が重要になります。
また、逆質問はどんな会社かを知るチャンスでもあるので、③を利用してあなたの希望通りの会社かを知ることにも使えます。
①に該当する逆質問
一日の業務の流れがどのようなものか、具体的に教えていただけないでしょうか?
入社後はどの程度の期間を経て・どんな形で業務に合流していくのでしょうか?
実績・成果に対し、どのような評価基準を設けているか、伺うことは可能でしょうか?
私のように中途採用で入社された方が、活躍している事例にはどんなものがあるでしょうか?
私と同年代で入社し、その後活躍している人にどんな事例がありますか?
②に該当する逆質問
どのようなスキルを身につければ、今後の仕事に役立ちますか?
私のような中途採用者が、御社で一早く活躍するために身に付けるべきスキルは何でしょうか?
私と同年代で活躍されている方は、何が優れているとお考えでしょうか?
御社で活躍するために、私のこれまでのキャリアやスキルで足りないもの、補うべきものはあるでしょうか?
私のように異業種から転職された方は、どんな勉強をされているのでしょうか?
③に該当する逆質問
この仕事で最も求められる資質は何であるとお考えでしょうか?
この仕事の大変な部分として、心得ておくべきことは何だとお考えですか?
御社の社員として強く意識しておくべきことや、心掛けはございますか?
〇〇様(面接官)にとって、この会社(仕事・職場)の最大の魅力は何だとお考えですか?
私のように中途採用で入社された方が、苦労されている点がありましたら教えていただけるでしょうか?
これら例文を参考に、あなたの状況を考慮した質問を準備することが大切です。
私は転職時、②に該当する成長意欲を示す質問を多用していました。「御社で1日でも早く貢献したい」という意欲を示せると同時に、プラスに連想されやすいからです。
また、この逆質問は「複数の候補(3つ以上)を持っておくこと」も大切です。
面接中に「会社概要」や「仕事の流れ」などを説明してくれる企業もあり、想定していた質問が解決してしまうことがあるからです。
最後に一つ、同じ逆質問でも、最終面接の際にはより一層の注意が必要です!
最終の担当者である経営層(社長・役員)には、「聞くべき逆質問」というのが存在するからです。
最終の逆質問を知る!
中途採用の最終面接は顔合わせの場ではない!勝ち抜くための4つの施策!
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