企業というのは、成長ステージによって「求める人物像(採用ニーズ)」が変化します。
その特徴が色濃く表れるのが「草創期」「拡大期」「多角気」「成熟期」と呼ばれる4つの時期で、いずれも会社が変化を迎えている時期であり、「新たな人材ニーズが発生しやすい時期」と言われています。(成熟期に関しては、成長が頭打ちとなり、新たな戦略に乗り出すという点で「第二創業期」とも捉えられる。)
これ以外のステージとしては「安定期」があり、その場合は組織変動が少ないだけに中途採用のニーズは「欠員補充」が中心となります。昨今の社会は人の流動化が激しいので、「欠員補充」の求人も増加傾向にあります
いずれにしても、中途採用を行っている企業はいずれかのステージに該当している可能性が高く、人材ニーズを把握することは内定を勝ち取る上でも重要です。
各成長ステージの特徴と人材ニーズを把握し、転職活動に活かしましょう!
成長ステージごとの課題に着目する!
同じ企業であっても、成長ステージによって「人物タイプ」「マインド」を優先することもあれば、「高い専門スキル」を必須条件とすることもあります。
また、組織の状態によっても、「社風に馴染める人を採用し、組織の一体感を高めたい」という時期もあれば、「既存社員にはいないタイプを採用し、組織に刺激を与えたい」という時期もあり、人材ニーズは変化します。
企業のステージごとの特徴と人材ニーズを把握し、何をアピールすべきかを見極めましょう。(以下の傾向が全ての企業に当てはまるわけではないので、一つの参考材料としてご覧下さい。)
時期 | 草創期 |
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特徴 | 会社設立(事業開始)から1、2年程度。技術やビジネスモデルはあるが、遂行する人員が不足している。 |
組織の課題 |
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求める人物像 |
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時期 | 拡大期 |
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特徴 | 組織の基盤がある程度固まり、売上・利益の拡大をめざして活動拠点や人員を増やしていく時期。 |
組織の課題 |
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求める人物像 |
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時期 | 多角期 |
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特徴 | 新規事業や分社化に乗り出す時期で、事業拡大や不振脱却など、目的は多岐に渡る。 |
組織の課題 |
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求める人物像 |
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時期 | 成熟期 |
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特徴 | 事業を拡大して安定を維持してきたが、マーケットが頭打ちになるなど、更なる成長に模索している時期。 |
組織の課題 |
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求める人物像 |
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企業は成長ステージによって各々の課題を抱え、その課題を解決できる人材を求めています。それ故に、転職市場を勝ち抜くには、「志望する企業がどのステージにいるのかを理解し、人材ニーズを掴む」ということが重要になってくるのです。
また、成長ステージを把握することで、「自身の希望する働き方ができる会社なのか」をある程度推測することもできます。
たとえば、ベンチャー企業は「草創期」「拡大期」に当たることが多く、事業拡大の為に膨大な業務をスピーディにこなしていかなくてはなりません。組織としても未熟であるため、大企業のように管理部門も整っておらず、ルールや仕組みもこれからです。
その為、「バリバリ働いて、自分たちで会社を創っていくんだ!」といった感覚の人でないと合わないことが推測できます。人材をゆっくり育成する時間もないので、即戦力性が強く求められますし、自発的に動ける人材でないと厳しいのです。
逆に、大手有名企業を代表とする成熟期の会社は、組織として完成されているので「働きやすさ」の面では優れていることが推測できます。ただ、ルールや仕組みは既にがっちりと固まっているので、その枠組みの中でピースの一つとして働いていく感覚であり、個人の業績が目立ちにくく、やりがいがないと感じる人もいます。
あなたはどんな環境を求めていますか?