転職活動においては、まずは応募しないと始まらないという要素から、準備不足のまま採用過程に臨む人が多くいます。
でも、内定獲得への準備が整っていない状態で、簡単に内定をゲットできるほど転職は甘くはありません。
そうした中で「再応募」が頭に浮かぶこともあるかと思います。
- 再度求人を出している、もう一度チャレンジしたい
- よくよく考えてみると、いい会社だった
- 前回は準備・情報不足でアピールできていなかったが、今であれば評価される自信がある
でも、一度応募して不採用になった会社です...。
果たして再応募は可能なんでしょうか?
再応募したとして、採用される可能性はあるのでしょうか?
この疑問について考えていきたいと思います。
再応募に関する実態!
ここは先に結論をお伝えします。
基本的に、一度落ちた会社には再応募できない!
この認識でいるのが社会人としても賢明です。
もちろん、応募自体はしようと思えば可能ですが、極めて高い確率(100%に近い)で不採用になるので、その行為自体に意味がないということですね。
但し、「自身の市場価値の変化」or「以前の応募がどれくらい前なのか」によっては若干の可能性が残されています。
- 自主応募
- 転職エージェント経由の応募
- 唯一可能性があるケースについて
それぞれのケースについて詳しく見ていきましょう。
自主応募での可能性について
転職サイト、求人誌、その他の求人媒体を使った、自主応募の場合についてです。
応募自体は可能だが、極めて高い確率で不採用となる!
前回も採用基準に満たないから落ちたのであって、それが再応募することで選考ライン上にカムバックすることはありません。
採用担当者もバカではないので、再応募者であることは気が付きます。
- この人は少し前にも応募していたな
- 余程うちの会社に入りたいのだろう
- よしっ、その熱意を買って採用してあげよう
ないです。
会社はボランティア団体ではないので、大きな経費計上を伴う「人材の採用」には慎重を期しますし、不必要な人材を抱えることはしません。
これが現実なので、別の会社の準備に時間を掛けるのが得策です。
企業からしても迷惑?
企業からすると、自社に興味を持ち、応募してくれることは嬉しいことです。しかし、何度も応募されたとしたらどうでしょう?たとえ不採用であっても、落選の旨を伝えなくてはなりません。
これは非常に手間ですし、相手の時間を浪費させる行為になります。冒頭で、「社会人としても再応募不可の認識でいるのが賢明」としている理由がここにあります。
転職エージェント経由の場合は、応募も不可能!?
転職エージェント経由で応募した企業には、契約上の縛りがあるので再応募できません!
その契約には、オーナーシップ条項というものが含まれており、およそ1年間はエージェントに求職者に対する権利があると明記されています。
オーナーシップ条項
乙(エージェント)が人材を紹介後12ヶ月以内に、当該人材が採用された場合、直接・関節に関わらず、乙は甲(企業)に対し、報酬の支払いを請求することができる。
要は、最初に人材を紹介したエージェントに請求権があるということですね。
この条項があるために、まともな会社であれば「再応募者」は100%不採用にします!
一部のブラックな会社はこの契約を破ることもあるようですが...。
ゆえに、以下のようなケースで再応募しても、不採用が確定しているので意味がありません。
- エージェントA社を使って落ちた会社に、エージェントB社から再応募する
- エージェントA社を使って落ちた会社に、転職サイトから再応募する
残念ですが、これがエージェントの仕組みです。
転職エージェントを使ったことがある人なら分かると思いますが、エージェントに登録すると以下のように質問されます。
- 他のエージェントを利用していますか?
- どの企業に応募しましたか?
この質問には、再応募による契約違反を犯さない為の確認の意味が含まれているのです。
再応募で採用の可能性があるケース!
あなたの「市場価値」が変化した状態での再応募なら、可能性はゼロではありません。
- 今回が2回目の転職で、1回目の転職時に不採用になった会社に応募する
- 前回の転職活動時は、自身の市場価値の低さを痛感して活動を中断 ⇒ 残留した会社で仕事を頑張り、経験・スキル・実績を積み直して市場価値を向上させた
このような状態であるならば、再応募でも採用される可能性はゼロではありません。
何故なら、前回は満たしていなかった採用基準を、市場価値を高めたことで満たしている可能性があるからです。
再応募にも一縷の望みがあるとすれば、このケースだけですね。
結局、転職はそう甘いものではなく、チャンスは一度しかありません。
だから、一つ一つの応募を大切にすべきであり、再応募を考えたくなるような「後悔する活動」は絶対にしてはならないのです。
この点を意識して活動に臨みましょう。
再応募を考えていた人にとっては厳しい内容だったかもしれませんが、今後の教訓と考えれば、ここで気付けたことはプラスです。
前向きに考えてもっといい会社を見つけましょう。