中途採用の現場では、面接の結果、マッチングに難点があるとされて不採用になってしまった応募者でも、別の求人企業では歓迎されることもあります。
これは、経験・能力のほか、適性や人間性も加味されるからで、極めて優秀な人でも「10社受けて内定を取れるのは3社程度」と言われる所以でもあります。
しかし、唯一、どんな会社にも共通して言えることがあります。
それは、面接官に嫌われた応募者は絶対に採用されない...というもの。質疑応答を通じて、面接官に「この人とは一緒に働きたいくない」という印象を与えてしまえば、どんなに優秀な人でも不採用にされるのは確実です。
- 過去の職歴を鼻にかける
- 馴れ馴れしい言葉で話す
- 周囲まで暗い気分にさせるマイナス思考
- 視線を合わせず終始下を向いてブツブツ話す
- くどい話が長々と続く
- 不潔、汚い、くさい(タバコ・度を超えた香水など)
印象が極めて重要な面接において、面接官に嫌悪感を抱かれたらお終いです。「書類選考は通過するのに、なぜかいつも面接で落とされる」なんて人はここに原因があることも。
面接において経験・スキル・適正・即戦力性などを示すことは大切ですが、まずは「この人となら一緒に働いてもいい」と思われることがスタート地点です。
また、発声による印象も大切で、基本的には「元気にハキハキ」で問題ありませんが、場違いな大声はNGです。ビジネスシーンにふさわしい落ち着きを持って話すことを心掛けましょう。
面接官に”好印象”を与える5つの極意
面接官も人間なので、「ハロー効果(ある特徴に引っ張られて対象を歪めて見てしまう人間心理)」の影響から完全に逃れることはできません。だから、面接では「好印象」を抱かせて、逆にこの効果を利用するのが賢い選択です。
- 嫌悪感 ⇒ 応募者の悪いところを探そうとする
- 好印象 ⇒ 応募者の良いところを探そうとする
どちらが面接を突破する確率が高いのか...考えるまでもありませんよね。面接官に「一緒に働きたい」という印象を与えるため、極意を取り入れて面接に臨みましょう。
- 表彰台にのぼるつもりで入室
- 面接官に感謝や好感を持つ
- 説明や質問は耳ではなく全身で聞く
- 質問には素直に誠実に答える
- 自分の言葉で結論から簡潔に話す
警戒心に満ちた硬い表情で面接会場に入ってくる人も少なくありません。そんな応募者はバリアに包まれているような印象を与えます。おすすめしたいのは、表彰台にのぼるつもりで入室すること。緊張するのは同じでも、表情が輝き、受け入れやすい印象に変化します。この差は面接官の心象に大きく影響します。
対人関係は鏡と似ていて、特に初対面では「嫌な人だな」と思う相手からは好かれません。面接官に対して「この人に会えてよかった」という想いをオーラで感じさせることも極意の一つです。少なくとも、多忙な時間を割いて面接のチャンスを与えてくれたわけで、その感謝の気持ちを冒頭の挨拶で伝えましょう。
背筋を伸ばし、全身で聞くつもりで面接官に向き合いましょう。真剣に聞けば、視線は自然と面接官の顔に向きます。話し上手でなくても聞き上手なら、一定のコミュニケーション能力を評価されるものです。
面接官は応募者の本音や素顔を探ろうと、少し変わった質問を繰り出してくることもあります。多少無礼な質問をされても、「答える必要はありますか?」などの非難口調で切り返すのはNGです。どんな質問にも意図があるので、冷静になって素直に誠実に答えることが大切です。
型通りの模範回答や長話がNGなのはもちろん、質問に対して「はい」「いいえ」の一言だけで終わらせるのも不愛想な印象を与えます。質問にはまず結論で答え、自分だけの簡潔な具体情報を加味するのが好印象を与えるポイントです。
これらの極意を全て完璧にこなせとは言いません。ただ、自分が苦手に感じていることや、できていないと感じることに対しては、意識するだけでも大きく変わります。
是非とも、面接では「好印象を与える」ということも意識して取り組んで下さい。これがあなたの面接結果を劇的に変える可能性があります。