転職で未経験職へ応募した場合、面接にて「未経験」に対する考え方を問われることがあります。
- なぜ今回の転職で未経験職を志すのですか?
- どうして未経験の職種を希望するのですか?
- 未経験のようですが、どうしてこの仕事を選んだのですか?
- 未経験ですが、本当に大丈夫ですか?
昨今は慢性的な人手不足が続いているので、募集要項に「未経験歓迎」を掲げる企業は多いです。
しかし、本当の意味で未経験を歓迎しているわけではありません。
未経験でも採用候補とするという意味であって、企業としては、豊富な経験を持つ優秀な人材を強く望んでいる!
ゆえに、経験者が有利なのはどんな求人でも変わりません。
しかし、こうした実情がある中で「面接」に呼ばれているわけなので、採用の可能性は十分にあります。
このチャンスをものにするため、適切な回答を準備して面接に臨みたいですね。
未経験者が面接を勝ち抜くための答え方!
未経験職に挑戦する場合も、やはり「ウリ」になるのは過去の経験や実績です。
アピールする点がないと思い込み、「意欲は誰にも負けません」or「死ぬ気で頑張ります」などの熱意や精神力をアピールする人がいますが、それだけでは説得力がありません。
これまでの仕事で培った、次の仕事に生かせそうな部分や、応募企業のニーズにマッチする部分を見つけ出し、自信を持ってアピールすることが大切!
たとえ未経験であっても、以下のような自信のない態度や謙遜は絶対にNGです。
- 未経験なので出来るかどうか確証はありませんが
- 未経験なので多少の不安はありますが
- 教えていただければ大丈夫だと思いますが
面接に呼ばれている以上は、あなたに見るところがあるということ。
ここは、上記のポイントを意識して回答を準備しておきましょう。
回答例①
なぜ未経験の職種を希望するのですか?
NG例
大学卒業時に研究職と営業職で迷いMRを選択しましたが、MRの仕事は接客なども多く、自分のやりたいことではないと考えるようになりました。
何ができるかと悩んだ結果、人と接するよりもコツコツ研究することが自分の性に合っていると気付き、研究職を志望しました。
未経験ですが、教えられたことをきちんと習得して頑張りたいと思います。
この種の「前職の仕事が嫌だから・向いていないから」では、未経験の職種も務まらないと判断されます。
また、受け身の姿勢ではなく、自ら習得していく心構えを示す必要があります。
- 未経験だから受け身でOK
- 未経験は入社後に丁寧に指導してもらえる
この種の考えが通用するのは新卒採用だけで、転職では通用しません。
OK例
MRとして医師や薬剤師と接することで、本当にやりたいことは医薬品の研究開発だと改めて認識しました。
今回御社の求人を拝見し、まさに私の大学で研究していたヒトゲノムの解析に関連する職種であり、このチャンスを逃したくないという気持ちが高まり志望しました。
大学時代の研究知識を生かし、不足している知識やスキルは自ら積極的に学び、御社で貢献できる研究者になれるよう尽力いたします。
この通り、未経験職に就きたい理由を簡潔に説明し、これまでの経験を生かし、かつ自己啓発していく姿勢を示すことが大切です。
回答例②
未経験のようですが、どうして転職しようと思ったのですか?
NG例
前職では玩具売り場で販売を担当していましたが、上司が体育会系で「とにかく体を動かし、声を出して売れ」という考えでした。
私自身、もっと客観的で理論的な仕事の進め方ができる経理のほうが合っていると思い、転職を決意しました。
現実には、「前職が向いていなかった」などのネガティブな理由でキャリアチェンジを図る人は多いと思います。
しかし、面接の場で正直にこれを語るのはNGです。
前職の会社や上司の悪口にもなり兼ねませんし、「次の仕事も向いていないと判断したら辞めるのだろう」とマイナスに連想されるからです。
OK例
前職では、営業事務として、営業部員のサポートを行ってきましたが、1年前から、特定のお客様の対応を直接任せてもらえるようになりました。
お客様と直接やり取りする仕事は、クレーム処理なども含めて非常にやりがいを感じました。前の会社で営業職を希望しましたが叶わなかったため、転職を決意しました。
回答例③
未経験の仕事ですが大丈夫ですか?
NG例
経験がないので多少の不安はありますが、教えていただければ大丈夫だと思います。以前から経理職の仕事に就きたいと思っていたところ、御社の求人で未経験も可能と記載されていましたので応募しました。
大丈夫か?と問われれば、まだやっていないので何とも言えませんが、一生懸命に頑張ります。
前述した通り、「不安がある」or「教えてもらえるなら」という回答は評価されません。
また、未経験可だから応募したというのうは、質問に対する回答になっていません。
OK例
経理職としては未経験ですが、前職では営業事務として経理と連携を取り売上管理や小口清算を行ってきました。また前職在職中に簿記3級を取得しましたので、仕訳なども全く問題ありません。
現在も簿記2級の試験に向けて勉強を行っていますので、よりスキルアップして短期間で御社の戦力になれるよう尽力いたします。
面接官の不安を払拭するうえで今現在のできることを具体的に提示しており、資格取得の経緯も含め、意欲と短期間での戦力化の意思をアピールできています。
未経験でも、新たな分野に挑戦する理由が明確で、次の仕事に生かせる「強み」を持っていれば、さほど心配する必要はありません。
どんな仕事でも真剣に取り組めば、他の仕事に応用できる点は必ずあります。
改めてこれまでの仕事の棚卸しを実施し、「応募先の企業で生かせそうな経験」を探ることが大切!
そこにキャリアチェンジの理由も、あなたの「ウリ」も潜んでいるはずです。
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