転職しなければ良かった...。
転職してこんな風に「後悔」することほど虚しいものはありません。ただ、現実にはそう感じる人が結構いらっしゃいます。
何故でしょう?
転職に淡い期待を抱き過ぎている!
私はこれが原因ではないかと思います。
- 転職すれば不満が解消され、充実した気持ちで働ける!
- 転職すれば今よりも良い会社に入ることができる!
- 転職してやりたいことをやれば、充実した未来が待っている!
はっきり言います。
この考えは相当甘い!
全てが望みどおりにいくのなら、社会人全員が転職するはずです。でも、そんな現実はどこにもありません。
もちろん、転職するにあたって期待するのは当たり前のことですし、実現できる可能性を秘めているのも確かです。
でも、全てが「善」の方向に進むことはなく、「失うものがある」&「想定外の事態が発生する」ということも認識しておく必要があります。
ここでは、以上の現実を踏まえ、転職に臨むにあたって持っていて欲しい心得をお伝えします。
- 転職は今の会社の良いところも一旦は捨てることを意味する!
- 転職にはギャンブル的要素が存在する!
- 転職はあなたの市場価値に見合った会社にしか採用されない!
- 転職活動に手を抜くと、今よりも質の劣る企業にしか採用されない!
- あなたの望みを全て満たしてくれる会社は存在しない!
- 社員満足度の高い会社は転職市場に登場しない!
- 転職の結果はすぐに判断できない!
転職して後悔するという最悪の事態を防ぐためにも、これらの心得を持って活動に臨んで欲しいと思います。
後悔に繋がる甘い考えを除去する情報なので、転職の厳しい側面をお伝えすることをご了承下さい!
転職とは、今の会社の全てを一旦は捨てることを意味する!
転職後に、前の会社の方が良かったと後悔する!
はっきり言って、最悪です。
後悔する可能性があるのなら、転職なんてするべきではありません。
何故なら、転職するということは、今の会社の不満だけでなく、良いところも含めて全てを捨てることを意味するからです。
前の会社の良いところは残しつつ、不満点だけが解消される!
転職はそんな素敵なものじゃありません。
転職すれば、今の会社で抱える不満を解消できるかもしれないが、同時に今の会社の良いところを失う可能性がある!
これが正解です。
要するに、転職後に前の会社と比較すること自体が間違っているんですね。
比較したくなる気持ちは分かりますが、何の意味もありません。だって、もう戻ることはできないですから。
- 今の会社の全てを捨てて、新しい会社で一から出直す
- 転職先の酸いも甘いも含めて全てを受け入れる
これが転職であり、全てを受け入れる覚悟が必要です。
転職に対してプラスのイメージを持ちすぎている人が陥りやすい後悔なので、身に覚えのある人は注意して下さい。
転職にはギャンブル的要素が存在する!
ギャンブル的要素、言葉は悪いですが、これも一つの事実です。
- 会社なんてものは、実際に入社してみないことには分からない
- 仕事に関しても、実際にやってみないことにはその本質は掴めない
これが真なので、想定外のことは当たり前のこととして発生します。
想定外を軽減するために「企業研究」や「職種研究」を行うわけですが、表面的な情報だけではやっぱり限界があります。
ゆえに、以下のようなことは普通に起こり得るわけです。
- 第一志望の会社だったが、入社してみると・・・
- やってみたい仕事だったが、実際にやってみると・・・
- 希望の会社で理想の職に就けたが、職場の人間関係が・・・
これが、転職に存在するゼロにはできないギャンブル的要素です。
意図していなかったこと、想定外のこと、意に反すること、全て当たり前に発生する!
ゆえに、転職後に発生する小さな想定外をマイナスに捉えないことです。
転職に臨むにあたっては、想定外(デメリット)が発生することを想定し、どう対処するかをあらかじめ決めておきましょう!
想定して対処法を定めておけば、動揺することなく対処できますし、少々のことでは動じません。
但し、「すぐに辞めて再転職する」という対処法は論外です。これは社会人人生の終わりの始まりです。
転職はあなたの市場価値に見合った会社にしか採用されない!
基本、転職はポテンシャルで採用してくれないので、個々の市場価値(経験・スキル・実績)が大きくものを言います。
要は、経験者を募る転職においては、「どんな経験を持ち、何ができるのか」が深く問われるということですね。
メモ
第二新卒(新卒採用後3年以内)に限っては、ポテンシャル採用で内定を勝ち取れる可能性がある。
ゆえに、以下のことが当てはまります。
- 市場価値が高ければ、選択肢が広がり、望みの会社に入社できる可能性も高まる
- 市場価値が低ければ、選択肢が狭まり、望みの会社に入社できる可能性も低くなる
これ、至極当たり前のことなんですが、忘れられていることが多い要素です。
自分の実力を過大評価している人は、上手くいかず、転職したことを後悔する可能性が高くなります。
転職で内定を出してくれる企業は、「あなたの市場価値でOKとする会社」であり、高望みは通用しません。
- あなたは、自分の望みを実現できるだけの市場価値を有していますか?
- 転職活動を頑張れば、今よりも良い会社に入れると勘違いしていませんか?
- もっと市場価値を高めてから動くのが正解ではないですか?
転職に臨むにあたっては、これらの疑問にしっかりと向き合って欲しいと思います。
厳しいことを言いますが、自分の実力以上を望んでいる場合は上手くいきません。
何故なら、質の良い会社には、強力なライバルが集まるので、実力不足で勝てないからです。
転職活動に手を抜くと、今よりも質の低い会社にしか採用さない!
前述した内容と重なりますが、これも知っておいて欲しいと思います。
- 転職活動に手を抜くということは、自分の「実力」を出し切らないことを意味する
- 自ずと内定を出してくれる企業の質が低下する
- 手を抜いたレベルでもOKとしてくれる会社、今の会社よりも劣る会社であることが多い
結果、転職しても同じような不満を抱える、前の方が良かったと後悔する、といった感じですね。
転職活動を全力でやる覚悟のない人、こんな人も転職しない方がいいです!
転職しても、今と同じ、またはそれ以上の不満を抱える可能性が高いからです。
転職活動は膨大な作業量をこなさなければなりませんし、精神的にも、肉体的にもきついものです。
だから、どうしても楽な方向に逃げたくなります。でも、やっぱり手を抜くと上手くいきません。
転職してどんな会社に入り、どんな仕事をするのか!
これ、人生において極めて重要なことですよね。
転職活動は大変ですが、後悔しないよう、人生が掛かってる考えて全力で臨みましょう。
あなたの望みを全て満たしてくれる会社は存在しない!
完璧な人間がいないのと同じで、完璧な会社も存在しません!
ゆえに、望み通りの転職ができたとしても、絶対に不満(想定外)は発生します。これに関しては、100%そうだと認識しておいて下さい。
他人が作った会社で働くというのはそういうことです。理想の会社で働きたければ、「起業」するしかありません。
転職して不満(想定外)が発生するのは当たり前!
この認識で転職に臨みましょう。この認識がないから、転職後に些細なことで頭を悩ましたり、想像と違うなどと後悔するのです。
想像と違う?
当たり前です!
想像通りいくはずがない!
これが正解です。
社員満足度の高い会社は「転職市場」に登場しない!
転職で「社員満足度の高い会社に入りたい」というのは、転職者の共通の想いかと思います。
でも、社員満足度の高い会社というのは、転職市場に姿を現しません。(ゼロではないですが...。)
下記の循環が成立しているため、中途採用者を募る必要がなからです。
- 社員満足度が高い
- 離職率が低い
- 新卒採用だけで事足りる
逆に、転職市場に頻繁に登場する会社というのは、人員を補充する必要があるから求人を出しています。
何故、補充の必要があるかと言うと、想定以上の人が辞めるからです。
つまり、転職市場に求人を出している会社は「人が辞めるような何か」を持っていることが多く、離職率は総じて高めであるということ!
暗い話で申し訳ないですが、転職市場はこの種の会社間で人が循環して成り立っているのです。
だから、転職しても満足感を得られる人が少ないんですね。
- 転職して良かった 10%
- どちらとも言えない 50%
- 転職して後悔した 40%
この数値にもしっかりと表れていますよね。
この事実をしっかりと把握して転職に臨んで欲しいと思います。
また、企業研究を行う際は、以下の視点を持って会社を調べて欲しいと思います。
- 何故、この会社は中途採用を行っているのだろう?
- この会社の何が人を辞めさせるのだろう?
- 人が辞める何かは、自分にとってどうなんだろう?
この疑問を追っていけば、企業がより深く見えるようになります。
転職サイトに求人を出すと相当なお金が掛かるので、企業も本当は採用活動なんてしたくないのです。
人が辞める何かが、自分にも合わないのであれば、その会社を避ける!
人が辞める何かが、自分には問題ないのであれば、その会社を候補とする!
この方針で企業選びを行いましょう。
そうすれば転職後の後悔を減らせますし、想定外が起こる可能性も軽減できます。
転職の結果は、すぐに判断できない
転職するということは、転職先に「期待」を持って入社するわけで、すぐに結果が欲しいと思うのが人間心理です。
だから、転職初期に想定外のことが発生すると、以下のように感じてしまいます。
- 転職は失敗だった
- 転職しなければ良かった
- 前の会社の方が良かった
気持ちは分かりますが、判断するのは時期尚早かもしれません。
人はどんな環境にも馴染んでいけますし、ある程度の期間継続すると「あれっ!?別に気にすることでもなかったな」なんてことも普通に起こります。
また、会社は時間の経過と共に変化するので、一緒に働くメンバーが変わったり、人事異動で新たな仕事を任されるなど、状況も変わります。
総じて結果が分かるのは、3年後、5年後、10年後、はたまた定年で辞める時であったりする!
もちろん、定年まで待てとは言いません。
ですが、ある程度長い目で見て判断することを念頭に、転職に臨んで欲しいのです。
転職しなければ良かった...。
こんな風に感じている人、大抵は転職したての人ばかりなので。
仮に、数年後に結論が変わらなくても、転職先で市場価値を高める仕事ができていれば「再転職」という道もあります。
- 長期的な視点で判断する
- 転職先では全力で仕事をして結果を出す
この方針でいけば、長い目で判断することも、新たな道を模索することも可能です。
最大のリスクヘッジとなるので、検討いただければと思います。