転職を考えた時にまず真っ先に多くの人が利用するのが「転職サイト」になります。
転職サイトとは?
転職サイトは、オンライン上で求人情報の提供、転職活動に関連するノウハウ情報を提供するサイトのことを指しています。転職情報サイト、求人サイト、求人情報サイトと呼ばれることもあります。
一般的な転職サイトは、中途採用を行う企業から求人広告の依頼・出稿・掲載を行うことで広告費を得て運営されています。ユーザーにとっても無料で手軽に情報を得ることができるため、転職の際の利用手段として広く普及しています。
weblio辞書
転職市場は基本的に採用を行う企業側がお金の発生源となりますから、転職サイトをはじめエージェント、転職セミナー、ハローワークなど全て無料で利用することができます。
一昔前までは「リクナビNEXT」「マイナビ転職」「エン転職」の三大サイトが主流でしたが、昨今は職種に特化した専門サイトやfacebookなどのSNSを利用したものまで登場しています。ですから、どんなサイトが存在するのかを知り、「如何に自分にとって最適なサイトを選ぶか」が転職の成功・失敗を左右する重要な要素となっています。
ただ、「使えるものは積極的に何でも使う」「可能性を広げる為にもより多くの求人に目を通す」という転職成功への基本概念には変わりがありませんから、それを念頭にサイトを選んでいくことが正しい選択となりますね。
ここでは、転職サイトの特徴をエージェントと比較してお伝えすると共に、その有効な使い方までを解説していきます。
比較項目 | 転職サイト | エージェント |
---|---|---|
特徴 | 幅広い業界・業種の求人が掲載されており、未経験歓迎の求人も多い | 非公開求人を扱っているのが特徴で、基本的にはキャリア重視の採用 |
求人数 | 多い | 普通 |
サービス | 会員登録するだけで、気軽に求人検索、応募が可能 | 直接面談か電話にて希望の企業・職種・条件・キャリアなどのすり合わせを行い、あなたに合った求人を紹介してくれる |
応募・交渉 | サイト上に職務経歴や自己PR、志望動機などを登録し、自分自身で直接企業に応募する。条件面の交渉や日程調整も個人で行い、基本的にサイト上のメッセージ(メール)機能を使って企業とやり取りを行う | 紹介された求人への応募、面接の日程調整、条件交渉など、全てエージェントが代行してくれる |
転職支援 | 基本的に支援は無く、転職活動ノウハウなどは自分で情報を集めて対応していくことになる | 応募企業に応じた書類の添削、面接対策、スケジュール調整など様々な面で活動をサポートしてもらえる |
アドバイス・カウンセリング | サイト上に登録した職務経歴などを添削してくれるサイトも存在する。ただし、企業に提供する履歴書・職務経歴書の添削は不可 | 担当エージェントとの面談を通してキャリアの診断、自己PR、履歴書・職務経歴書などの応募書類一式についても客観的にアドバイスが貰える |
企業情報 | 募集要項や独自の企業研究によって情報収集が必要 | 募集要項に記載されていない情報や直接企業に聞きづらい内容も相談することで手に入れることが可能 |
スケジュール管理 | 書類応募、面接の日程調整など全て自己管理で行う | 転職活動中に発生する企業とのやり取りは、全てエージェントが管理してくれる |
転職難易度 | 登録者の多い大手サイトはライバルが多くなるので、特に人気企業は難易度が高くなる。ただ、サイトや業界・業種によっても難易度は変化する | エージェントが内定を勝ち取れるだろう求人を紹介してくれるので、上手くやれば内定は得やすい要素はある。ただし、エージェント経由での採用の場合、企業は多額の料金をエージェントに支払う必要がある為、見極めは慎重に行われる |
使うべき人 | 気軽に求人検索したい 多くの求人から選択したい 未経験分野へ挑戦したい 自分のペースで活動を進めたい 何事も全て自分で決めていきたい | 転職活動を効率良く進めたい アドバイスや書類の添削を受けたい 転職の不安や悩みを解決したい 忙しくてスケジュール管理ができない 明確な希望業種・職種が決まっていない 働きながら転職活動している 転職サイトの求人に魅力的な企業がない とにかく内定を得たい |
以上の様な違いがありますが、簡単に言うと「自由に全て自己責任で行う転職サイト」と「コンサルタント協力のもと、二人三脚で行うエージェント」という違いです。どちらも一長一短ありますが、転職で重要なのは「どちらを使うか」ではなく「あなたの望みを実現できる企業に入社すること」です。ですから、「両方使って少しでも可能性を高める」が正解です。
転職サイトの有効な使い方
求人の検索や応募ができるのはもちろんですが、その他にも転職サイトの使い道は存在します。ここではサイトの有効な使い方についてお伝えします。
- 数を増やして可能性を広げる
- 比較に使う
- 離職率やブラックを見極める
- お試し転職(実験)に使う
企業は転職サイトに求人の掲載依頼を出しており、当然そこには掲載料が発生します。大手の転職サイトの場合、その掲載料は決して安くありません。大きく取り扱ってもらおうとすると、月に100万以上の支払いが必要になります。ですから、多くの企業が1つのサイトにしか求人掲載していません。
つまり、サイト毎の独占求人が多いということになりますから「多くの求人を閲覧する為には、より多くの転職サイトに登録することが必要」になります。
多くの求人に目を通すことは、選択の幅を広げることに繋がりますから、最低でも3サイト以上は登録しておきたいですね。また、あなたが望む条件を満たした企業がどのサイトに求人を出しているかは分かりませんから、数が少ないことは機械ロスを招く危険性があります。
次に、多くの求人を見ることは「企業を見極める目」を養うことができます。求人を継続的に見続けると、あなたが望む業界(職種)の「給料の相場」や「福利厚生の充実度」が次第に分かる様になります。そうなれば、あなたが働きたいと感じた企業が業界標準なのか、それ以下なのかを区別できる様になります。つまり、「企業選びの判断基準を持つことができる」ということです。
更に、求人を見続けると「常に求人を出している企業」が目に留まる様になります。その意味とは「離職率が高く、常に人員確保が必要な会社」ということです。全てがこれに当てはまる訳ではないですが、その可能性は大です。人が辞める様な何かを持った会社であるということですね。その様な会社は誰もが避けたいでしょうから、求人を見続けるだけでそういった企業をある程度見極めることができる様になります。
最後に転職サイトは「お試し転職」に使うことができます。転職サイトは求人への応募は自由にでき、応募数に制限もなく、辞退も自由にできます。ですから、「今の自分のキャリアでどれくらい選考を通過するのか」などを実験感覚で試すことができます。詳しくは「転職の不安を打ち消すお試し転職」のページで解説していますので合わせてご覧下さい。
転職サイトは単純に求人を検索して応募するだけでなく、様々な使い道があります。転職を考えているのなら必須の媒体であり、当たり障りのない内容ですが転職ノウハウも提供してくれています。使うメリットは大きく、デメリットは一切ありません。あなたの転職を成功に導くためにも、この媒体を賢く利用して活動を成就させましょう。