面接で個性的な回答は必要か否か？そもそも、個性的な回答とは何なのか？

昨今の面接において、採用担当者は以下のような感想を抱くことが多いそうです。

「あぁ、またか・・・。」

何故このような感想を抱くのでしょうか？

要するに、内容が似たり寄ったりの「没個性のつまらない回答」ばかり聞かされ、「あぁ、またか...」と途方に暮れているんですね。

あなたも、仕事や日常生活で「何度も同じような話を聞かされてうんざりした」といった経験をお持ちかと思います。

採用担当者もまさにこれと同じ状態に陥っているんですね。

この実状を理解している人や、他者との差別化を図りたいと考える求職者は、「では、個性的な回答を示すべきでは？」と考えます。

この疑問に対しては先に結論をお伝えしますが、これは正しい認識です。

これが意味するところに迫っていきましょう。

面接で求められる個性的な回答とは？

求職者の中には、個性的な回答を以下のように勘違いしている人がいます。

しかし、面接で求められている「個性」とはこういった類のものではありません。

この種のことを語っては、「面接という場を勘違いしているのでは？」と思われて不採用になるだけです。

更にプラスして、あなたの過去の経験に基づいた「明確な理由」が添えられていることが重要で、この要素が満たされてはじめて「個性的な回答」が出来上がります。

両者共に「企業理念」を志望動機に用いているわけですが、内容が異なっていることが分かると思います。

当然、後者の方がアピール力が高く、相手を納得させられる内容です。

自分自身の経験から得た「自分なりの考え」が添えられているので個性的であるわけです。面接で求められている「個性」とは、正にこのことなんですね。

この認識を念頭に、個性的な回答が必要な理由についても見ていきましょう。

面接で「個性的な回答」が必要な理由！

面接において、個性的な回答が必要な理由は2つあります。

説得力が格段に高まる

個性的な回答には、「過去の経験に基づいた明確な理由」が添えられているため、自然と説得力の高い内容に仕上がります。

ゆえに、適切な個性が入った回答を聞いた面接官は、「なるほど！」と納得するのです。

また、あなたの「考え方」や「モノの見方」が相手に伝わるので、採用側も「求めている人物像と一致するか」を想像しやすくなります。

転職（就職）は能力や経験だけでなく、「あなたがどんな人物なのか」も重要で、企業が求める人物像とマッチして初めて採用となります。

ゆえに、個性的な回答は、この判断材料を相手に提供できるという利点も兼ね備えているのです。

厳しい突っ込みを避ける

没個性の回答を聞き終えた面接官は、「何で？」「理由は？」との疑問が頭に浮かびます。

だから、その疑問を解決すべく突っ込んで質問します。

前述の志望動機を例にすると、「なぜ、〇〇という企業理念に共感したんですか？」と突っ込まれるわけです。

ここで明確な理由を示すことができなければ、語った内容の信憑性を疑われ、極めて高い確率で不採用となります。

実は、面接で突っ込んだ質問をされるのは、回答内容に「個性」がないことが原因の一つです。

面接に臨むにあたって、「突っ込んだ質問をされたらどうしよう」と心配する人はたくさんいますが、自ら答えに窮する質問を招いている！

これがホントのところです。

このような人は、採用側からすると、つい突っ込みたくなるものです。

面接官の立場に立って考えると、これは理解できますよね。

企業からすると、個性を感じられない人（どんな人物か分からない人）は、怖くて採用できません。

それ故に、イレギュラーな質問でその人の「本当の部分（個性）」を引き出そうとするのです。

これが実態なので、没個性の回答は絶対に避けなければなりません。

相手からの質問を誘導するため、敢えて個性を入れない手法もありますが、程度には気を付けたいですね。