転職の面接で聞かれることが多い質問の一つが「短所」です。
この「短所」は自分をよく理解していないと答えられません。ですから、企業側からすると応募者の本質を知ることができ、更に自社の仕事に「悪影響を与えかねないものか」も同時に計れる効率の良い質問となります。
ここでは、そんな重要項目である「短所」について詳しく解説していきます。
企業側の本音 ~ここが知りたいポイント~
企業側は「短所」の回答内容に何を求めているのでしょうか。
- ネガティブ情報だからこそ、できるだけ本音で語って欲しい
- 短所を隠す様な言い訳がましい説明は聞きたくない
- 自社の仕事に悪影響を及ぼさない短所なのかを見極めたい
この「短所」は下手するとマイナス評価となりますから、非常に難しい質問であることは事実です。よく「短所を長所に換えて話せ」と言われることもありますが、これもこれで質問に対して正確に答えていないことになります。また、短所を隠したいが為に「短所を短所でない様に語ること」「言い訳がましく、回りくどい話」も悪印象を与える原因になります。
つまり、短所を語る際は「ある程度は本音を話す」「その短所にどう向かい合っているのかを織り交ぜる」「仕事に悪影響を与える様な短所は話さない」ことがポイントになります。
短所のNG回答例
ここで、面接でよくありがちなNG回答例についても挙げておきます。
「私の短所は直ぐに頭に血が上ってしまい~、感情が表に出てしまい~」
「私は〇〇な性格で、前職ではそれが原因で損失を出してしまい~」
基本的に短所が無い人間などいないでしょうから、「ありません」というのは不誠実だと思われる可能性があります。また、あきらかに仕事に悪影響を及ぼすもの、会社に損失をもたらす様な短所は語るべきではありません。
短所OK回答例
この様な状況は自分でも良くないと理解しており、上司に素直に相談したところ「甘えは自分だけでなく部下の為にもならない。正当性のある指導で嫌われることはない」との助言をもらいました。
このアドバイスをいただいてからは、「言うべきことは言う、伝えるべきことはその場で即伝える」を意識して業務に努めています。この短所は自分自身で最も把握しているところで、今後も常に意識して実践し、自然とそれができる様に努めていく所存です。
この例文では、ある程度素直に自分の短所を話しています。そして、自分でも良くない短所だと把握しており、改善するために「上司に助言をこう」という行動をおこし、現在改善中だということを伝えています。もちろん、入社直後から人の上に立つ人材の採用を検討している場合、この短所がマイナスとなる可能性はあります。ただ、応募者の人となりが良く伝わるものですから、大幅に評価が下がることはないでしょう。
この「短所」に関しては「短所を語る ⇒ 改善への行動を語る ⇒ 現状・これからを語る」という流れで話を持っていくことがベストな回答方法かもしれませんね。
決して「短所を語る = 全てマイナス」ではないので、上手く語ることに全力を注ぎましょう。