転職するにあたって、職歴の長短は非常に気になる問題かと思います。
- 今辞めると職歴が短くなるので、転職で不利かもしれない...
- 最低3年以上は勤めた方が良いのだろうか?
- よし、5年勤めたから大丈夫だろう!
先に結論お伝えすると、「職歴の長短」と「転職での有利・不利」には関連性がありません!
何故こう言えるかというと、職歴の長短なんてのは「採用の本質」からかけ離れているからです。
自社に利益をもたらしてくれる人材を採用すること!
採用の本質はここにしかありません。
ゆえに、以下のように考えておくべきです。
- 短期職歴があろうが、企業の求める条件を満たしていれば採用される
- 短期職歴がなくても、企業の求める条件を満たしていなければ採用されない
但し、短期職歴は企業からの見られ方も悪化するので、その点も転職を難しくしている原因となります。
職歴の長短が転職にもたらす影響について見ていきましょう。
職歴が短いが故の難しさがあるのは事実!
職歴が短い人は、十分な経験・スキルを積めていないのが常です。
成果を出す前に辞めているので、当然と言えば当然ですね。
で、転職で内定を獲得するには、以下の条件を満たす必要があります。
企業の求める経験・スキル ≦ あなたが持つ経験・スキル
更に言うならば、条件を満たした人の中からNo.1が採用されるのが転職です。
つまり、短期職歴を持つ人(短期職歴を繰り返す人)は、経験不足から企業の求める採用条件を満たせず、さらに、年齢相応の市場価値を持つライバルにも勝てない!
ゆえに、転職活動で思い通りの結果を残すことができないのです。
また、転職の面接では「退職理由」が必ず問われますが、短期職歴を持つ人は「企業が納得する短期間で辞めた理由」を語ることができません。
何故なら、正当な理由ではなく、自己都合で辞めた人が大半だからです。
その結果、退職理由を創作することになるのですが、それが言い訳がましく聞こえたり、嘘だと見破られて不採用になるのです。
ここにも転職を難しくする原因があります。
- 職歴が短いので、転職で重要視される経験・スキルが積めていない(年齢相応の市場価値を有していない)
- 採用側が納得する「短期離職となった理由」を語ることができない
厳しいですよね。
ここまで見てくると、「やっぱり職歴が短いと不利じゃないか!」と思われるかもしれません。
しかし、短期職歴がない人(何の結果も残さず、惰性で長く働いてきただけの人)であっても結果は同じです!
だから、長ければ有利なんてこともないのです。ただ単に、職歴の長短で突っ込まれることがないだけです。
職歴が短い人に対する企業の見方と対策!
採用側の企業からすると、短期職歴の第一印象は100%マイナスです!
そのため、このマイナスをいかに打ち消すかが、内定獲得に向けての重要課題となります。
プラスまで持っていく必要はないが、プラマイゼロくらいには持っていきたい!
企業は、短期職歴を持つ人に対して、以下のように考えています。
- 何か嫌なことがあればすぐに辞めるのではないか
- 精神的に弱いのではないか
- 逃げ癖があるのではないか
だから、あなたは応募書類や面接でこれを否定しなければなりません。
企業は、この真偽を探るべく、面接で「短期職歴となった理由」を問うわけですからね。
採用側を納得させられる「正当な理由」があれば、堂々とそのことを伝えればOKです。
問題なのは、「正当な理由」がない場合ですが、その際に考えられる2つの対処法をご紹介します。
対策1:嘘の理由を創作する
最初に思い浮かぶのがこの方法だと思います。
面接なんてのは「嘘と本音と建前が織り交ざった探り合いの場」なので、この行為自体に問題はありません。
ただ、ここで頭に入れておかなければならないのは、「採用側も嘘も方便だと知っている!」ということです。
- 求職者が面接で語ることが全て真実だなんて、全くもって思っていない
- むしろ、語られた内容を疑ってかかっているのが実情
これが真なので、嘘を創作する方法は、「話の正当性」「話している態度」「表情」などから嘘が見抜かれる可能性が非常に高いです。
人は、何か不利なものを隠そうとしたり、後ろめたいことがあると、どうしても態度や表情に出てしまいますからね。
だから、この対策で乗り切る場合は、嘘がバレないように徹底的に作り込まなくてはなりません。
私もこの方法で対処したことがありますが、どうしても「嘘を隠す面接」になってしまうので辛かったですね。
私の失敗例
嘘を隠すことに尽力し、肝心なことが疎かになった結果、不採用の連続でした。3度転職しましたが、最後の時は本当に辛かったことを記憶しています。
ちなみに、嘘がバレたり、話の信憑性を疑われた場合は、100%不採用です。
何故なら、企業は「嘘をつく人物」「信用できない人物」を採用しないからです。
対策2:素直に本当のことを語る
短期職歴となった理由を素直に話す方法です。
もちろん上手く話す必要はありますが、本当のことを話した上で自分の甘さを認め、今はそれを繰り返さないように活動していることをアピールします。
短期職歴となった理由をある程度正直に述べ、その他の部分(企業研究、志望動機、今後の定着性など)で勝負する!
こちらの対策の方が精神的に楽ですし、「前向きな面接」に持っていきやすいのでおススメです。
二つの対策に正解はありません。
ただ、前者の方法は大きなリスクを背負うことになります。
- バレたら1発アウト
- 疑われたら1発アウト
せっかく面接までこぎつけたのに、あなたの能力云々ではなく、嘘を付いたことが原因で不採用...。
これって最悪ですよね。
また、採用側は職歴が短くて転職する人の理由なんて大体分かっています。それだけでなく、転職者の考えそうなこと、やりそうなこと、全て知っています。
そう考えた場合、後者の方がまっとうな対処法と言えますし、自分自身も楽ですね。
職歴が長い人に対する企業の見方と対策!
職歴が長いから転職に有利という要素は一切なく、「短期職歴を持つ人よりも第一印象が良い」ただそれだけです。
また、職歴が長ければ「その会社で何を成し遂げてきたのか」により注目されます。ここは「数値で示せる実績」や「経験から得た再現性の高いスキル」を示したいですね。
仮に、職歴に見合った実績がなければ、能力を疑われることになります!(職歴が長いことによる辛さ)
ある程度の職歴を持ち、年齢相応の市場価値を持つ状態で、「その実績を捨ててまで転職する理由があり、その理由を払拭してくれるものが御社にある!」と伝えることができれば最高です。
これで採用側を納得させることができれば、長いこと働ける人であり、転職理由も明確なので採用を考えてくれます。
ここまで来て初めて、職歴が長いことが有利に働くんですね。
職歴が長い場合は、「転職理由と志望動機の連動」&「職務経歴書の充実」を核に活動に臨むことが大切ではないでしょうか。