仕事をしながら転職活動することは楽ではありません。仕事が終わってからの時間、または休みの日を使って活動しなくてはなりませんし、選考過程で日時調整も必要です。でも、それが可能であれば、絶対にそうすべきです。ここではその「絶対」である4つの理由をご説明します。
- お金の心配をする必要がない
- 転職先をじっくりと選べる
- 今の自分の評価を知り、じっくりと対策が打てる
- 転職を先延ばし、辞めることができる
お金の心配をする必要がない
現状通り、定期的な収入があるので心に余裕を持って転職活動することができます。これは仕事をしながら転職活動する最大のメリットとも言えますね。
無収入の状態でお金が無くなっていくこと。実はこれ、とてつもない恐怖であると同時に精神的ストレスも半端ではありません。転職活動が長期化してしまうと、最終的には転職の必要経費(履歴書・写真・面接会場までの交通費など)さえ支払うことが難しくなり、転職活動がままならなくなります。また、焦り、苛立ち、お金の心配、ストレスが重なり当初の転職目的を忘れ「内定をとることが目的の転職」に走ってしまいます。というか、そうならざる負えなくなります。
その結果、内定の得やすい望んでいない業界や会社にも手を広げ、入社、後悔、また転職する。この転職悪循環に陥ってしまいます。
この様に、仕事をしながらの転職活動は、後悔する転職に繋がる恐れのある「お金の問題」を取り除くことができます。
転職先をじっくりと選べる
仕事を続けていれば無職期間というものが無いので、「焦り」と無縁の転職活動が行えることも一つのメリットです。
これは「仕事を辞めて転職活動する4つのデメリット」でも取り上げているのですが、仕事を辞めての転職活動は「離職期間の長期化による企業からの印象悪化」というリスクが伴う為に、可能な限り早く活動を終わらせる必要に迫られます。
その結果、お金の問題と同じで「内定目的の転職」に走ってしまう危険性を秘めています。
逆に、仕事をしていればこの心配とは無縁ですから、あなたが望む企業だけに絞った活動ができます。あなたが納得して選んだ会社であれば、後悔する可能性を限りなく低くできますよね。仕事をしながらの転職活動は、同時期に多くの数をこなすことは困難ですが、これがプラスに働く訳なんです。
今の自分の評価を知り、じっくりと対策が打てる
今の採用過程は大抵の会社が「書類選考から始まって通過者のみ面接」というスタイルです。
もし、いくつかの企業に応募して書類選考がほとんど通らなかったとしたらどうでしょう。これは、あなたの履歴書や職務経歴書を見て面接してみたい(会ってみたい)と思われていないということです。つまり、何かが足りない訳ですよね。履歴書や職務経歴書の書き方の問題なのか、今の会社での実績が足りない為なのか、はたまたスキル不足なのかもしれません。
書類選考は通過して面接までは進むけど、必ずそこで不採用となる。この場合は紙ベースでは問題ないが、面接での何かが足りない訳です。そこで働きたいという意思が伝わってこない、転職理由に芯がない、はたまた受け応えやマナーの問題かもしれません。
この様に、今の自分の評価やレベルを知ることができます。そして、現状を分析して足りないものを補うことで、次の活動に繋げることができますよね。でも、これをじっくりと時間を掛けてできるのは、仕事をしながら活動している人だけなんです。
仕事を辞めて転職活動している場合は、自分に足りないものに気付いてもじっくりと対策を練ったり、新たな知識や資格を取るといった余裕はほとんどありません。なんせ、早く決めないといけないですから。もちろん、結果から対策は打てますが、今のレベルの自分で勝負する必要があります。会社を辞めているので新たな実績を積み上げることもできません。こうなると、選択の幅が狭まりますよね。働きたい思った会社に入れる可能性も低くなります。
ここにも仕事をしながら活動するメリットがあります。
転職を先延ばし、辞めることができる
転職活動をしてみて、今の自分では駄目だと感じてもレベルアップをはかる時間をとれます。必要な知識、スキル、資格があるのならば、それを得るまで転職を先延ばしにすることもできます。更に、求人を見て働きたい会社が無かったとしても、期間を開けて自分に合う求人が出るまで待つこともできます。
これ全て、働いているからなせる業です。
また、転職活動を通して様々な会社を見ていく中で、今の会社は思っていた程悪くないのでは。どこの会社も同じだな。そもそも働きたいと思う会社が無い。こんな思いに至るかもしれません。でも、安心ですよね。働き続けることができる会社があるんですから。辞めてしまっては、こんな思いに至っても後の祭りです。
これらが、仕事をしながら転職活動している人だけが得られるメリットです。転職する時に「会社を辞めてからか、仕事をしながらか」はよく議論されますが、可能であるならば「仕事をしながら」を選択することを強くおすすめします。これは、私がそうしなかったことによって受けたデメリットからの経験則です。私はそのデメリットを全てを受けた結果、自分の望まない業界や会社に入るしか選択肢はなくなっていましたね。同じ道はたどりたくないですよね。
既に働いているあなたなら分かると思いますが、どんな会社でどんな仕事をするかは人生に大きく影響します。その会社を変える訳ですから、転職活動はとても大切です。あなたは自分が納得して選んだ会社で働きたいですよね。そうであるならば、大変であっても仕事をしながら活動することを選んだ方が自分の為にもなります。
働きながらだと、面接などの日時調整の問題が浮上してきますが、採用する側の企業も応募者が働いていることは分かっています。そこは便宜を図ってくれますから、あまり心配する必要はありません。採用側は都合の良い人を採用したいのではなく、会社に貢献してくれるであろう優秀な人材を採用したいわけですから。