声優になりたいけど自信がない...
声優に必要な要素が欠けているからなのか、声優の厳しい世界を知ってしまったからなのか、理由は人それぞれだと思いますが、「自信がない」という状態に陥っているのが今のあなたですね。
ここでは、最初は自信がないのは当たり前だから大丈夫だよ! なんて無責任なことを言うつもりはありません。逆に、「自信がないのであれば、声優の道は諦める方が賢明ですよ!」と声を大にして言いたいくらいです。
それだけ「声優の世界」は厳しく、生半可な覚悟で臨むと後の人生で後悔します。だから、「声優になりたいけど自信がない!」という人が取るべき道は2つ!
- 声優の道を諦める
- 保険をかけた活動で声優を目指す
あなたが今後どんな人生を歩みたいかによりますが、「自信がないのであればスパッと諦める!」というのも一つの選択肢です。逆に、自信がなくても挑戦したいのであれば、万一を考えて保険をかけた活動をするのも手です。
1.声優の道を諦めるのも一つの立派な決断!
正直な話、声優の世界は「自信のない人」が成功できるような甘い世界ではありません。演技力、声質、発声技術、ビジュアル、経験値、全てに自信あり!という人ですら全く食べていけないのが現実です。
専門学校や養成所に通っても、最終的に声優になれるのは100人に1人、声優の仕事で生活できるのは3000人に1人という狭き門です。需要と供給のバランスが全く釣り合っておらず、供給過多、だから「超競争社会」が生まれ、声優同士の役の奪い合いが続いています。
声優になりたい人は、最終的に「声優の収入だけで生活していきたい」と考えているはずです。でも、それを実現できるのは3000人に1人です。これ、お笑い芸人になって「M-1グランプリに出場して2位以内になる!」くらいの確率です。この極めて低い確率を乗り越えてやっと、声優の収入だけで食べていけるのです。
仕事として考えた時、あり得なくないですか?
一般社会で考えると、こんなブラックな業界や会社には誰も飛び込みません。でも不思議なことに、声優になりたい人はこの世界に簡単に飛び込んでしまうのです。
実際、お笑い芸人はM-1で2位以内に入らなくても、活躍次第で十分に生活していけるのでまだ易しいですし、「YouTuberになって生活していく!」なんて言っている人の方がまだ現実味があります。それだけ声優の世界は厳しく、正常とは言い難い面を持っているのです。
- あなたはこの超絶ブラックの世界に飛び込む覚悟を持っていますか?
- 自信のない人がこの超競争社会を勝ち残っていけると思いますか?
- アルバイトを掛け持ちしてまで声優として生きていきたいですか?
- アルバイト9、声優1の生活があなたの望む未来ですか?
- 声優という仕事にこれほど大きなリスクを掛ける価値がありますか?
これを自分自身に問うて欲しいと思います。
私は、どちらかと言うとこの世界に飛び込むこと自体に否定的な見方をしています。何故なら、これ程に「ハイリスク・ローリターン」の世界に価値を見出せないからです。まして、自信がない人ともなれば、「やめておいた方がいいのでは?」と言いたくなります。
でも、人生はあなたのもの...どう考え、どう行動するかはあなた次第です!
ただ、知っておいて欲しいのは、人間というのは年齢や状況、出会った人の影響で「やりたいこと」「なりたいもの」がどんどん変わっていく生き物です。だから、ここで声優を諦めるという選択をしても、新たな目指すべきものが見えてくるものです。
声優になることだけが人生ではありません。そして、現実をしっかりと見つめ上での「諦め」は、人生においてマイナスにもなりません。このことを念頭に、後悔しない選択をして欲しいと思います。
2.徹底的なリスク排除で声優を目指すのも手!
声優世界の厳しさを認識しつつ、それでも挑戦したいというのであれば、徹底的にリスクを排除した活動をするのも一つの手です。
- 専門学校ではなく大学進学
- 大学では学業の傍ら声優活動を行い、自身の可能性を見極める(実績や評価が芳しくなければ、ここで諦めるのも一つ)
- 卒業後は一般企業に正社員として就職
- 一般企業で働きながら養成所に通い、プロダクション入所を目指す
- 期間を定めて活動する【仮所属(ジュニア)の2年間で結果が出なければ諦める】
要は、保険をかけた活動を行い、失敗時のリスクを最小限に留める方法です。
一般企業で働きながらというのが一番のミソで、声優として目が出なくても、何のリスクもありません。そのまま会社で働き続け、新たな人生を創出していけるからです。
声優を目指す上で一番のリスクは、「失敗した時に、一般社会から受け入れられにくい!」という点です。
その理由は、「声優活動とアルバイト」「正社員経験なし」「ある程度の年齢を重ねている」「専門卒」といった人の市場価値はとてつもなく低いからです。だから、いざ就職の必要が生じた時、とてつもなく苦労する可能性があるのです。
一般企業で働きながらだと声優活動に時間を割けないので不利では?
こんな風に思われるかもしれませんが、アルバイトを掛け持ちして声優を目指している人も一緒です。結局、声優もどきの人も声優活動にあまり時間を割けないのです。だったら、正社員として勤務している方があらゆる面でプラスとなります。
仮にプロダクションの入所に伴って一度社会を離れたとしても、正社員として働いた職歴があれば、失敗しても転職で戻ることができます。(プロダクションに所属できても仕事を勝ち取れなければ収入はゼロなので、可能なら会社は辞めない。会社を辞めて活動する場合は、期間を定めて活動する。)
声優の世界は保険を掛け過ぎくらいが丁度いいです!
逆に、3000分の1という極めて低い確率を追わなければならないのに、保険を掛けないのは間違っています。