「あなたの経験が思ってもいない業界で評価されることも」
転職には大きく分けて二つの選択肢があります。同分野(同業界・同職種)に転職するか、未経験分野(異業界・異職種)に転職するかです。一般的に未経験分野への転職は同分野に比べると難易度が上がり、転職者自身も「今更、新たな経験を積んでいくなんて・・・」と考えて引いてしまいます。
ただ、未経験分野であってもこれまでの経験やスキルが活かされるケースは多々あります。また、同分野の会社の場合、あなたが所属していた会社と同じ問題を抱えていることも多いです。つまり、あなたが転職したいと思った原因が再発する可能性も高く、結局は「転職しても同じだった」と感じる人が多い転職でもあります。
ですから、可能性を広げる意味でも、あなたの経験がどんな分野の仕事に活かせるのかを考え、視野を広げて転職活動してみるのも良いかもしれませんね。
ここでは、そんな未経験業界・職種への転職成功例をお伝えしたいと思います。転職の一つの可能性として参考にしていただけたらと思います。
<アパレル販売職 ⇒ ウェブサービス会社>
店舗で働いてきた経験を活かし、小売店を対象にウェブソリューションを提案する会社の営業職に転職。モノを販売することは提案して売ることと通じる部分があり、小売店が抱える問題も把握していることが評価されたパターンです。<ホテルのマネージャー ⇒ 介護施設長>
宿泊客に対するコミュニケーション力、ホスピタリティなどは、その対象が介護施設の利用者でも活かせます。またスタッフを取りまとめるマネジメントスキルも評価されました。顧客を大切にするというホスピタリティの面ではベストマッチングであり、異分野でも通じる要素なんですね。また、マネジメントスキルはあらゆる分野で活かせます。<生命保険会社 ⇒ 教育サービス会社>
生命保険会社で営業所長を経験。保険外交員の教育・指導・モチベーション向上に取り組んできた経験を活かし、社員教育のアウトソーシングサービスを手掛ける企業に転職。入社後は人材育成プログラムの開発に携わっています。<SE ⇒ 組織コンサルティング会社>
顧客の課題に対するヒアリング能力、分析力、課題解決力、プレゼンテーション力、折衝力などが評価され、企業の「組織作り」をサポートするコンサルティング会社に転職。
本気の転職
これらは数ある可能性のほんの一握りに過ぎません。あなたの経験してきたことは、実は異分野でも活かすことができ、求められていることもあります。自己分析にて「何を経験してきたのか」「何ができるのか」を詳細に分析し、それが「どんな業界や職種で活かせるのか」を考えることで可能性は広がります。
私は「アパレル販売職・店長」を経験した経緯があります。もし私だったら「あらゆる業界の販売職」「あらゆる業界の接客サービス業」や「マネイジメント能力」が求められる企業を検討します。何故なら、そこには必ず通じるものがあり、活かせる部分があるからです。
未経験分野への転職は「経験者も交えた戦い」に勝たなくてはなりませんから、簡単ではありません。ただ、企業が異分野からの転職者を求めていることもありますし、どうアピールするかを知って対策すれば充分に転職可能です。(詳しくは「未経験者歓迎の意味と企業の意図」を参照下さい)
未経験分野への転職はあなたの世界を大きく広げてくれます。
自分の経験を過小評価せず、視野を広げて転職先を検討してみてはいかがでしょうか。