転職面接では、仕事上の強みと同様に「弱み」や「苦手なこと」を問われることがあります。
- 職務上で把握している弱みはありますか?
- 仕事をする上で苦手なことはありますか?
- これまでの仕事で苦手に感じていた業務はありますか?
自らのマイナス面を語る難しい質問ですが、ここは、質問意図を満たした回答を示さなければなりません。
ここでは、企業の質問意図、NG・OK例文からこの質問を斬っていきます。
適切な回答を導くためのヒントになりましたら幸いです。
企業側の本音 ~ここが知りたいポイント~
適切な回答を準備するため、まずは、企業の「質問意図」を把握しておきましょう。
質問意図
- 応募者の弱みが当社にどんな影響を与えるのかを探っている
- 自分自身を客観視できる人物なのかを探っている
- 双方にマイナスとならないよう正直に語って欲しい
以上の「質問意図」から考えると、マイナス面が募集職種に悪影響を及ぼすようなら、不採用の可能性があります。
逆に、許容範囲内なら評価が下がることはないので、マイナス面を語るのに臆する必要はありません。
評価を落とすことを気にするあまり、「弱み(苦手なこと)はありません」などと語ることは、逆に「自分自身を客観視できない人物」と捉えられて評価を落とします。
面接まで呼ばれた事実に自信を持ち、本音ベースで素直に語りましょう。
また、内定を得たいが為に「弱み」を隠すことは、入社後に双方にとってマイナスとなる可能性があります。
ゆえに、企業は正直に答えて欲しいと考えており、素直に語ることで逆に好感度は上がるでしょう。
但し、自分自身が語る「マイナス面」が応募企業の募集職種にどのような影響を及ぼすか、この点はしっかりと吟味する必要があります。
NG回答例
実際の面接の場でよくある「NG回答」について見ておきましょう。
NG例①
仕事する上での弱みは特にありません。何でも卒なくこなせる自信があります。
前述の通り、「弱み(苦手なこと)はありません」といった回答は、自分を客観視できない人物とされて評価を落とします。
どんなに優秀な人物であったとしても、何らかの「弱み」を持っているのが普通です。この種の回答は「ただのうぬぼれ屋」と評価されて終了です。
NG例②
苦手なことであっても、仕事ですから一生懸命やるだけです。
決して間違ったことを言っているわけではありませんが、この質問の答えになっていません。
あなたの「苦手なことに対する向き合い方(考え方)」を聞いているのではなく、「あなたの苦手なこと」を問う質問です。
マイナス面を語りたくないとの考えからでしょうが、このようなすり抜けが通用するほど甘くありません。
OK回答例
OK例文から回答のポイントを探りましょう。
OK例
私の苦手な業務はテレアポです。
新人の時には毎日200本の架電をしておりましたが、会社から与えれれたリストから、相手の事情も把握していない状況で、顔の見えない相手に片っ端から電話をしていくのはなかなかの苦痛でした。当時はテレアポのスキルもなく、マニュアル通りにしか話すことができず、アポ取得率も良くなかったです。
今、この業界ではテレアポや飛び込み営業では効率が悪く、会社の信用問題にも関わってきますので下火と聞きます。実際、前職ではホームページやDMでの反響営業が主でした。御社もこの営業スタイルだと伺っております。ただ、苦手な業務であったとしても業務上必要であれば、テレアポもこなしていく覚悟です。
正直に苦手な業務を伝えることができており、評価が下がることはないでしょう。
また、応募企業で苦手業務がないことを調査済みでの応募と見て取れるので、入社後に悪影響が出ないであろうことも推測できます。
当然、テレアポが必須の会社で「テレアポが苦手」は話にならないので、事前の企業研究で応募企業に影響しないであろうことを確認しておくことが大切です。
応募企業の業務に影響しないだろう弱み(苦手)を正直に語る!
この質問のポイントはここにあります。
このポイントを意識して回答を準備しておきましょう。
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