昨今は、転職が当たり前の世の中になっており、会社からの評価云々を理由として行動に出る人も多くいらっしゃいます。そんな背景もあって、「評価に対する考え方」を面接で問われることが増えています。
「会社から正当な評価をされていないと感じたらどうしますか?」
「自分自身と会社の評価に隔離があった場合どう行動しますか?」
この質問は採否を左右する可能性もある重要な質問ですから、企業側の質問意図をしっかりと把握して回答を準備しておく必要があります。
ここでは、そんな重要項目である「会社からの評価」に関する質問について、「企業側の質問意図」「NG回答例」「OK回答例」を交え詳しく解説していきます。
企業側の本音 ~ここが知りたいポイント~
企業側はこの質問の回答から何を探ろうとしているのでしょうか。
まずは、企業側の「質問意図」を把握しましょう。
- 不満から短期的な言動や行動をとるのは論外
- 退職(辞めること)を匂わすのも論外
- この先も長く働いてくれる人であるかを探りたい
会社という組織においては、そもそも正当な評価は存在せず、「何かしらの意図含みの評価」や「上司の誤差による評価」がまかり通っている現実があります。
この現実を理解していれば問題ありませんが、時には自己評価と会社の評価が隔離していることに対して「自分はこれだけやっているのに、会社は全く評価してくれない」と不満を覚えることもあるかと思います。
しかし、長く続く社会人生活、ここは長期的視野を持った見通しを語り、未熟さや青臭さを感じさせない回答をすることが重要です。
会社との評価の隔離や同期との僅かな差に不満を持ち、会社を辞めて転職する人も多くいる現状があります。特に、その傾向が顕著な若手は注意が必要で、企業が若手を採用するのは即戦力というよりもポテンシャル採用の比重が強く、これから会社とともに成長していって欲しいと採用側は考えています。
そうであるにも関わらず、「入社してすぐに辞める」といった出入りの激しさは、採用側が最も嫌うことです。だからこそ、採用側は、多少評価が自分の思っている内容と違っていても、すぐに辞めたりせず長期間安定して勤務できるのかを探っているのです。
この企業の意図を無視した回答では内定は勝ち取れません。
NG回答例
実際の面接の場でよくある「NG回答」について見ておきましょう。
「自分の評価と隔離している会社で働き続けることに意味があるのか、それをよく考えて結論を出します。」
相手(企業)の立場を鑑みないような独断的な行動は、未熟さ・青臭さを感じさせてしまい、評価を落とすことになるのでNGとなります。
また、後者のように「退職を匂わす言動」は直接の不採用の原因となります。「すぐに退職する可能性がある人」を採用する企業は存在しないので、絶対に避けるべきNG回答となります。
OK回答例
この質問の回答としては、どんな内容が適切なんでしょうか。
この先何十年も働いていく中で、短期的には自分の想いとは異なる評価が出てくることもあるでしょうが、長期的なスパンで考えれば、必ずどこかで誰かが私のことを見てくれると思います。ですから、成果を出し続けていれば、それが後に正当な評価に繋がっていくと考えています。今は周りの目よりも、自分の仕事を全うすること、これが最も重要だと考えております。」
この回答例は、会社の背景にあるものや、短期的な話と長期的な話を切り離して伝えることができており、社会人として大人な考えを持っていることを語れています。また、最終的に「今、自分がやるべきこと」を明言しているので、企業側の心証は更に良くなるでしょう。
この質問は、「会社に説明を求める」などの行動力を探る質問ではないので、この回答例のように長期的な視野を持っていることを語ることがポイントとなります。