中途採用者を募る転職において、企業は「具体的な配属先」を意識して採用活動を行っています。
- △△部署では〇〇的な役割の人が適任だろう
- あの上司の下に就くんだから、〇〇的な役割の人であればスムーズに入れるだろう
- 今回は△△的な特性を持つ人を採用したい
- 将来のことを考えるとリーダーシップを持った人物が適任だろう
面接ではこれらの「適正」を見極める手段として、「集団の中での役割」を問う質問が利用されています。
自分自身の客観視が必要なため、意外に難問です。
- 集団の中でどんな役割を担うことが多いですか?
- チーム内ではどういった立ち位置に収まりますか?
- 組織(団体)の中でのポジションは?
どんな回答が適切なんでしょうか?
この疑問を解決するため、企業側の質問意図、NG・OK回答例を交えて詳しく解説していきます。
企業側の本音 ~ここが知りたいポイント~
適切な回答を準備するため、まずは企業の「質問意図」を把握しておきましょう。
質問意図
- 応募者本来の姿を確認したい
- 採用予定部署で上手くやっていけるのかシミュレートするのが目的
- 本当の自分を素直に語って欲しい
- 「リーダー的な役割です」という回答だけを求めているわけではない
これが企業の想いなので、本来の自分の役割を素直に語るのが正しい選択です。
リーダー、参謀役、ムードメーカー、何でも構いません。
採用予定部署との相性を見極める意図もあるので、素直に語った結果として、「自社の求めている人物像と一致しない」と判断されたのなら仕方ありません。
結局、自分に嘘を付いて入社すると、「本来の自分とは異なる人物」を演じなければならず、苦しむだけですからね。
この質問は、新卒採用時の影響だと思いますが、「リーダーと答えるのがベスト」と勘違いしている人が多いです。
もちろん、リーダーシップは素晴らしい要素ですが、企業はリーダー気質の人だけを求めているわけではありません。
また、回答として適切なのは、あくまでも社会人としての仕事上の役割です!
- 学生時代に部活やサークルの主将だった
- 大学時代に〇〇をリーダー的な立場として作り上げた
中途採用の現場で、学生時代の役割を語っても意味がありません。
これが通じるのは新卒採用時だけで、中途採用者を募る転職ではもちろん論外です。
NG回答例
実際の面接の場でよくある「NG回答」について取り上げておきます。
NG例①
私は集団の中ではリーダー的な役割を担うことが多く、大学時代はサークルを中心となって立ち上げた経験が~
話を裏付けるエピソードが大学時代と古すぎます。
また、企業もバカではないので、「学生時代に部活で主将だった/サークルの中心人物だった = リーダーシップがある」といった浅はかな連想はしません。
リーダーシップを語るのであれば、「仕事上でのリーダー的な役割」であることが大前提です。
NG例②
私は人を引っ張っていくタイプではないので・・・
リーダーが正解だと勘違いしているパターンですね。
リーダーだけを求めている訳ではないのに、言い訳じみた内容から始めるのは評価を下げるだけです。
あなたの本来の姿を自信を持って語りましょう。
OK回答例
OK例文から、回答のポイントを見出しましょう。
OK例
私は集団の中でリーダーの参謀役(ブレーン)を務めることが多く、このポジションこそ自分の力を最大限に発揮できると考えております。
前職では主任職を任されており、管理職である課長と、社員・アルバイトの仲裁役的なポジションにおりました。そのため、普段から業務が円滑に流れるよう両者を繋ぐ役割を担ってきました。企画会議では課長をサポートするかたちで業務を行い、時には現場の声を拾い上げて改善提案を行ってきた経緯があります。
自分のことを客観的に捉え、冷静に分析できていることが伝わる内容ですね。
自身の役割に関して「過去の実体験」を交えて話しているので、説得力が格段に高まっていることも分かります。
この質問の回答ポイントは、
- 自分の持つ本来の役割を素直に伝える
- その理由を実体験を交えて語る
- 採用側にあなたの働く姿を明確にイメージさせる
この流れを踏襲できれば、評価が下がることはないはずです。
上記のポイントを意識して回答を導きましょう。
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