中途採用の現場では、ある程度の年齢(特に30代以上)に差し掛かった求職者に対して、「マネジメント」や「部下育成」の能力を求めるようになります。
その為、年齢を重ねるほどに面接で問われる機会が増えてくるのですが、この手の質問をされた時は、マネジメントらしい考え方を披露しながら、具体的なエピソードを交えて話すことがポイントになります。
たとえ、あなたがプレイヤーとして優秀な実績を残しており、そこを強くアピールしたいと考えていたとしても、ここでは「リーダーとしてのマネジメント経験にフォーカスして話すこと」が求められています。
というのも、「名選手は名監督になれない」という格言があるように、ビジネスの世界でも、トップ営業マンで、かつ優秀なマネージャーであるという人はほんの一握りだからです。よって、この質問がなされた時は、その面接の中で「大きな山場を迎えている」ということを認識しておく必要があります。
マネジメントらしい考え方とは?
マネジメントと聞くと、「部下を持って業務を遂行した経験」と捉えられがちですが、ただそれだけではありません。その為、適切な答えを示すためには、「マネジメントらしい考え方」というのを理解しておく必要があります。
マネジメント経験を伝えるというのは、要するに「戦略的な考え方」を示すことを言います。「部下を育成する」「チーム全体のパフォーマンスを向上させる」「部門の予算管理に責任を持つ」「ビジネスを拡張させる」などの要素があります。
つまり、この手の質問では、「チーム全体のパフォーマンスを向上させるために、私は〇〇といった計画を立て、それを遂行して成功させた」というリアルな話が求められているのです
たとえば、自分の部下にハイパフォーマーがいた場合、ついその人物の活躍を話したくなります。しかし、能力が高い人は「マネージャーの力量に左右されることなく成果を出す」ものであるため、この話だけではマネジメント能力は評価さません。
反面、企業から高い評価を得られるのは、ローパフォーマーを平均以上のレベルに育て上げたエピソードです。何故なら、これは間違いなくマネージャーの力量に左右されるからです。この類の具体的なエピソードを持っている人は、迷わずその話を展開しましょう。
また、チーム全体のパフォーマンス向上に関する話をするときは、「上司をどう動かしたか」という話と、「部下をどう動かしたか」という両方向から話すのがポイントです。というのも、中間管理職はどの会社においても大切な役割であり、この点で秀でた才能を持っている人は高く評価されるからです。
エピソードを話す際は、実績を数値で示すことも重要です。
営業部門などであれば、実績を数値化しやすく、「予算比140%達成」「前年比150%」と言えばインパクトがあります。一方で、実績を数値化しにくい部門というのもあるかと思いますが、そこは何とか工夫して実績を分かり易く伝えるよう努めて下さい。
やはり、数値化しているのとされていないのとでは、相手に与えるインパクトに大きな差が生まれます。
マネージャーらしい「物の考え方」と「立ち振る舞い」を持って、具体的なエピソードを数値を交えて語ること!
ここを意識してあなたのマネジメント能力(リーダーとしての気質)を示して下さい。