転職の面接で「経験の有無」を問われるのは、応募先の企業がその経験を必要としているからです。
企業によっては、採用への必要最低条件として設定していることもある!
要するに、企業はこの質問で以下のことを確認しているんですね。
- 募集職種で必要なスキルを持っているのか?
- 即戦力として期待できるのか?
- 配属先に適応できる経験があるのか?
この質問に適切な答えを返すためには、事前の企業(職種)研究を通して、「どんな経験やスキルが必要なのか」を想定しておく必要があります。
- エクセルのテンプレートはどんなものが使えますか?
- 英文で書類を作成することができますか?
- 〇〇という経理ソフトを使ったことがありますか?
- リーダー的なポジションに就いて仕事をした経験がありますか?
- 社外プレゼンテーションを行った経験はありますか?
この通り、かなり具体的に聞かれるのがこの質問の特徴なので、実際に経験がある場合でも「はい、あります」の一言では不十分です。
ここでは、「経験の有無」を問う質問の答え方のポイントを、回答例を含めてお伝えしていきます。
また、経験がない場合の答え方にも言及しているので、適切な回答を準備する参考にしていただければ幸いです。
ポイント1:どの程度できるのかを具体的に伝える

経験の有無を問う質問には、「何がどの程度のレベルでできるのか」を具体的に伝えます。
例えば、経理職への応募で「エクセルで書類を作成したことがありますか?」という質問が想定される場合は、以下のような答えを用意しておきます。
回答例
市販テキストの応用レベルならほぼ理解しています。関数やマクロの利用にも習熟しており、データをグラフ化する書類作成などは日常的に行ってきました。
このとき、「あまり自信はありませんが」などと謙遜したり、「恐らくできると思います」などと表現をぼかすのはNGです。
経験を問う質問には、「私は〇〇ができます」と断定表現で答えを提示する!
企業は、「あいまいな人」や「自信がない人」を採用しません。
ここは、自分の経験を自信を持ってアピールしましょう。
ポイント2:自分なりの心掛け、工夫、学びを付け加える

単に「経験がある」という回答では、どの程度できるのか伝わらない職務もあります。
その際は、自分なりの心掛け、工夫、学びを付け加えて語りましょう。
例えば、マネジメント経験を聞かれた場合は、「10人の営業部員を統括していました」と端的に答えるのではなく、以下の点を交えて伝えます。
- どんな点を工夫したのか
- それを通して何を学んだか
- その経験を応募先でどう活用できるか
職務を通じて得た「心掛け」や「学び」を付け加えると、応募先での活躍がイメージできるので好印象となります。
この点を意識して回答を組み立てましょう。
プレゼンテーションの経験はありますか?
【OK例】




【NG例】




企画やクリエイティブ関連の職種に関しては、具体的なレベルを伝えるため、実際に作成(創作)した資料を持ち込むのも一つです。
但し、機密事項や社外秘の扱いには気を付ける!
前述の通り、NG例に見られるような「自信のなさ」が垣間見れる回答はご法度です。
あなたが面接官の立場でも「採用しよう」とは思わないですよね?
経験がない場合は、関連性のある経験でフォローする!

経験がない場合は選考上でマイナスとなるため、不採用の確率が高まるのは確かです。
採用側が「必要条件」として設定している場合は特にそうですし、ライバルの経験が高いレベルにある場合も難しいです。
しかし、面接に呼ばれている以上は「あなたに見るべきところがある」ということであり、関連性のある経験でフォローできれば十分にチャンスはあります。
鼻から諦めて「経験ありません」と答えれば一発不採用なので、面接に呼ばれたことに自信を持ち、関連性のある経験をアピールしましょう。
ここで一つ注意したいのが、「経験がないと答えると不採用になってしまう」と考え、嘘を付くことです。
経験のあることを多少盛るのは許容範囲ですが、「0を1にする嘘」は誰も幸せにならないので絶対NGです。
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参考転職の面接で付いて良い嘘と付いてはいけない嘘
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経験がない場合の回答
企業としては、似たような経験・スキルがあれば、採用候補として見なす場合もあります。
したがって、「それに近いことなら経験がある」or「スキルを習得するため勉強中である」というように、何らかの形でフォローできる答えを用意しておきましょう。
例えば、以下のような文言でフォローします。
- 労務関係の手続きは未経験ですが、給与計算業務に携わっていたので概要は把握しています
- エクセルの応用スキルを習得するため、OA資格の取得を目指しています
こうすることで、少なくとも自分に不足している部分を自覚・認識し、その弱点をカバーに勤めているという、仕事に対する意欲をアピールすることに繋がります。
特に未経験職への応募の場合は、この姿勢がとても重要ですね。
リーダー的なポジションに就いて仕事をしたことがありますか?
【OK例】




【NG例】




経験者がいることも想定される中で、「未経験だから何もアピールするところがない」とうのでは話になりません。
未経験職に応募する際でも、「応募先で働くにあたって、自身の経験で活かせる点はどこか」をしっかりと考えておく必要があります。