転職することを考えた場合、求人をどこから手に入れるかを決める必要があります。その際に利用できる媒体は6つ存在し、媒体ごとに様々な探し方が可能で、入手できる求人の特徴、利用価値も異なります。ですから、それぞれの特徴を把握し「目的や状況に合わせて選択すること」がベストな方法となります。
また、あなたが理想とする会社がどの媒体で求人を募っているかは分かりませんから、可能性を広げる意味でも「複数の媒体を併用して利用すること」をおすすめします。
ここでは、6つの求人媒体の特徴とメリット・デメリットをお伝えします。
- 転職サイト
- 転職エージェント
- 求人情報誌(折込チラシ)
- 転職イベント
- ハローワーク
- 直接応募
転職サイト
転職希望者のほぼ全ての人が利用するのが転職サイトです。幅広い業種・職種の求人を掲載している総合求人サイトのほか、昨今は業界・職種に特化した専門求人サイトも数多く登場しています。
メリット | ・24時間365日いつでも求人閲覧・応募が可能 ・業種、職種、条件での検索が可能で絞り込みが容易 ・基本的にはどんな求人にも応募が可能 ・全てネット上で完結するので手軽 ・転職情報の提供 ・スカウト登録で企業側からのアプローチが貰える ・応募書類の簡単な添削が可能(サイトによる) |
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デメリット | ・利用者(ライバル)が多く、採用過程のレベルが高い(特に大手有名サイト、有名企業の求人) ・全て自己管理・自己責任(日程調整・応募書類・面接対策など) |
求人の特徴 | ・中小企業、ベンチャーから大企業まで幅広い ・全国規模の求人を取り扱う |
この様に、メリットが多く、利用価値が高い媒体です。ネットの特性を活かした手軽さが何よりの特徴ではないでしょうか。また、企業側にとっても「多くの候補者から選ぶことができる」という利点がありますから、中途採用を考えた場合に真っ先に検討する媒体でもありますね。そうした理由も相まって、求人が豊富な媒体とも言えますね。
転職エージェント
転職エージェント(人材紹介会社)は、正社員・契約社員を採用したい企業から求人を受けると同時に、転職者のサポートを行い、両社のマッチングを行うサービスを提供しています。キャリアコンサルタントが担当に付き、転職市場に詳しいプロからの情報やアドバイスを得ることができます。
その代表的な特徴は「マッチ求人の紹介」「転職サポート」「非公開求人」となります。
メリット | ・あなたの能力・希望条件にマッチした求人を紹介してもらえる ・日程調整、条件交渉は全てコンサルタントが代行してくれる ・非公開求人に応募できる ・転職に対する相談をすることができる ・応募書類の添削や模擬面接を通して転職をサポートしてくれる ・思いもよらなかった選択肢や可能性を発見できることもある ・応募前に採用の可能性をつかめる、詳細な企業情報を得ることができる |
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デメリット | ・求人に自由に応募できない(あなたが内定を得れるだろう企業しか紹介されない) ・3ヶ月を平均に時間が経過するについれて紹介はなくなる ・担当コンサルタントの能力によってはメリットが薄くなる可能性がある ・面談や面接対策を受ける場合は指定場所に赴く必要がある |
求人の特徴 | ・非公開求人を数多く扱っている ・大企業、有名企業の求人が多い(公開すると応募が殺到するため) ・全国規模の求人を取り扱う |
転職エージェントは採用が決定した際に求人企業側から成功報酬として紹介手数料を受け取るシステムで運営されています。ですから、質の高いサービスを受けることができますが、転職者側は無料で利用することができます。
求人情報誌(折込チラシ)
求人情報誌は駅やコンビニで無料で入手でき、新聞をとっていれば求人情報の折込チラシを手に入れることができます。これらの媒体は気軽に求人を探すことができ、内定へと繋がる要素も高めですから、一定以上の利用価値を見込めます。
メリット | ・地域限定求人が多いので、ライバルが少なく内定を得やすい ・連絡、即面接ということも多いので短期間で内定を得ることができる |
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デメリット | ・情報量が少なく、仕事内容や条件面の詳細がつかみにくい ・中小企業が多く、給料などの待遇面は大きく期待できない |
求人の特徴 | ・中小企業が中心 ・地域が限定されている |
求人誌や折込チラシは地域ごとに細かく細分化されていますから、「地元」や「自宅近く」で働きたいと考えているなど、勤務地にこだわる人におすすめです。
転職イベント
「転職セミナー」や「合同企業説明会」の名で開催されており、求人企業が会場内にブースを設け、企業説明や面談をすることができるイベントです。昨今の転職市場は「売り手市場」となっていますから、企業側が働き手を欲している状況でもあります。無名企業は応募者を多く募ることが難しい為、これらのイベントに参加する傾向も強まっています。
メリット | ・一度に多くの企業と会うことができ、効率良く情報収集できる ・生の声を直接聞けるので、働く姿がイメージしやすくミスマッチを防げる ・配属先の担当者がいることも多く、現場の声が聞ける ・面接と違い、近い距離感で質問することが可能 ・無名な優良企業に出会えるチャンスがある ・参加している企業は採用に積極的 |
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デメリット | ・会場が大都市圏のみ(東京・名古屋・大阪・福岡が中心) |
求人の特徴 | - |
転職イベントに参加している企業というのは総じて「採用意欲が高い」という特徴がありますから、意欲的に取り組めば採用へのチャンスは高いです。基本的に人材サービスを展開している会社が主催していますから、転職サイト・エージェントに登録していれば申込み・参加が可能です。
ハローワーク
ハローワークは全国に550ヵ所以上あり、求人検索、応募、相談ができる国が運営する就職支援サービスです。求人の閲覧(ネットでも閲覧可)は誰でも可能ですが、応募するには登録が必要になります。今は在職中の方でも登録・利用ができます。
メリット | ・求人が豊富 ・ライバルが少なく、転職サイトに比べると採用過程のレベルが低い ・応募前に裏情報(辞める人が多いなど)を得ることが可能な場合もある ・各種サポートを受けることが可能 |
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デメリット | ・採用意思が低い求人が存在する ・応募するのにハローワークに足を運ぶ必要がある ・転職サイトなどに比べると情報量が少ない |
求人の特徴 | ・中小ベンチャー企業が多い(大企業も有り) ・全国規模の求人を取り扱う |
豊富な求人から選ぶことが可能で、応募をカウンターで伝えると即企業にアポイントをとってくれます。上手くことが運べば短期間で内定を獲得できることも。
ハローワークは求人掲載料が無料ですから、取り敢えず求人を出しておいて、優秀な人が来た場合だけ採用しよう。その様な考えの「採用意欲が低い求人」も一部存在する様ですから注意しましょう。
直接応募
直接応募とは企業HPの情報を元に個人的に応募するパターンです。常時採用を行っている企業はHPに求人掲載をしていることが多いですから、興味のある企業が求人媒体で応募していない場合は、HPを確認してみると良いかもしれません。あまり知られていませんが、これも一つの転職方法として存在しています。
メリット | ・ライバルが少ない(いない) |
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デメリット | ・内定へのレベルは高め ・採用する気がなくても掲載されている場合がある |
求人の特徴 | - |
このパターンで転職する人は非常に少ないので、ライバルは皆無と考えて良いでしょう。つまり、企業側の求めるスキルを満たしていれば内定を勝ち取れます。ただ、優秀な人材がいたらと考えている企業の場合は求められるレベルも高くなるでしょう。
また、HP上で求人掲載していても「更新していないだけで、実は募集していない」なんてこともあります。気になる場合はコンタクトをとって募集有無を確認しましょう。
以上、6つの求人の探し方をご紹介してきましたが、あなたに合った媒体を利用して転職を実現させましょう。