仕事をしていく上で「自身の考えや主張」を持っていることは大切なことで、それが「会社の方針」と合致していれば気持ち良く働けるのは確かです。
上司に関しても、尊敬できる上司の下で働ければ、仕事での成長も期待できるでしょう。
しかし、安易に転職に進むのは危険で、「理想の環境を求めて転職することは正しいことなのか?」という疑問に深く向き合う必要があります。
何故なら、理想の環境を求める人(転職理由が他責である人)は、転職が失敗に終わる可能性が高いからです!
詳しく見ていきましょう。
上手くいかない原因を「環境」のせいにする人は失敗する!?
転職における「環境を求める」とは、以下のような理由で転職に進むことを指します。
- 会社の方針が合わない
- 会社のやり方(仕事の進め方)に納得できない
- 上司とソリが合わない
- 上司の能力が低い
- 商品・サービスが悪い
そして、「こんな方針の元だとお客様に深く入り込めない!」「こんな上司のもとで働いていても意味がない!」といった感じで転職の道に進みます。
これは一見もっともらしく感じますが、結局は転職を他人のせいにしている「他責」なんですね。
冒頭でもお伝えしましたが、転職理由が「他責」の人は失敗する可能性が高いです。
転職しても会社組織で働くことは変わらず、同じことが起きる可能性が高い。対処もしてこなかったので、同じ壁にぶつかるとまた逃げる(転職)しか手がなくなるから。
結果、転職を繰り返す羽目になり、将来的に後悔するのです。
会社の方針が合わなかったとしても、自分の工夫次第で状況はいくらでも改善できます。また、その過程で得た経験を会社に還元し、方針の変更を提案していくことも不可能ではありません。
基本、高い成果を出している人は、会社の方針を批判する暇があれば、その間に工夫する方法を考え、自ら状況を変えるように行動します。
あなたはどうですか?
会社に方針があるのは当たり前!
会社には価値観の異なる不特定多数の人が集まっているので、そこに「方針」や「ルール」が存在するのは当たり前のことです。
個々人が好き勝手に仕事をしていては経営は成り立ちません。
価値観の違う者同士の方向性を一つに束ね、会社としての利益を最大化させるために「方針」というモノが存在する!
会社組織で働いていくのであれば、この絶対的な事実を理解しておかなければなりません。
想像して下さい!
- あなたが会社の経営者なら、その会社の方針はあなたが決定しますよね?
- 小さなショップを経営しているとしたら、バイトには「〇〇のように接客して欲しい」と動き方を支持しますよね?
要するに、雇われる側は、経営者(オーナー側)が決定した方針に従うのが当たり前なのです。
これが、他人が作った会社で働くということです。
ここに納得できないのであれば「起業」するしか手はありません。
- でも、起業する力がない、お金がない、案がない
- それでいて、生活のためにお金を稼ぐ必要がある
- だから、他人が作った会社に雇ってもらうしかない
- 他人の会社なので、経営層の考えた方針に従うしかない
厳しい話ですが、こういうことです。
結局、全ての従業員が納得する方針なんてものは存在しないので、転職して会社を変えても、合わない部分は必ず出てきます。
ある特定の方針だけを変えたくて、その他の部分は受け入れる覚悟があるのなら問題ありません。
しかし、転職すれば全てが自分の思い通りにいくと思っている人は要注意です。
上司に関しても同じで、組織に属している限り上司は選べません!
そして、どんな会社にもソリの合わない上司や人間が必ずいるものです。
転職して上司を変えるのではなく、どんな上司や人間にも対応できるよう、自身のヒューマンスキルを上げることの方が遥かに重要!
転職して今の環境から逃げるのではなく、今の環境に上手く順応する方法を探る!
この可能性についても考えて欲しいと思います。
転職理由が「他責」の人は青い鳥を追いかけて失敗する!
転職理由として「他責」が見て取れる人は、青い鳥(理想の職場・自分の力が発揮できる職場や状況)を追いかける傾向にあります。
そして、自分の力が発揮できていないのは、「環境が整っていないことが原因だ」「上司が悪いからだ」と考え、環境が整えば自分はもっとやれるはずだと思い込んでいます。
その結果、青い鳥を追いかけて転職を繰り返します。
- やりたい仕事を任せてもらえない
- 自分に合った仕事に就けていない
- 会社の方針が合っていない
- 会社の商品・サービスが合っていない
- 職場環境が整っておらず働き辛い
- 上司と合わない
他責には色々な種類がありますが、青い鳥を追いかけるということは、上手くいかないことを周囲の環境のせいだけにする「他責」そのものなんですね。
でも、現実を見てみると、他責の原因となる要素というのはどんな会社にも存在します。
要するに、環境のせいにして今の状況から逃げるように転職しても、結局は何も解決できないのです。
転職するのであれば、会社を変えるだけでなく、自分自身の考え方や行動も変えなければならない!
社会の現実を知り、自分自身の考え方や行動を変えていかないと、結局は同じような状況に陥り、再び理想を求めて転職するだけです。
結果、「転職を繰り返して自身の市場価値を下げ、今よりも悪い状況にたどり着く」というのが転職の失敗パターンです。
転職を失敗に終わらせないためにも、社会の現実をしっかりと理解して熟考して下さい。
今回の転職が「他責」であったとしても、自身をも変化させるきっかけとするのなら、転職はアリだと思います!