職務経歴書における「自己PR」は、フリーに書くことができる項目であるため、書き方によって訴求力に大きな差が生まれます。採否を分ける重要ポイントであるため、何をPRするかは慎重に選びたいところです。
40代の中高年がこの項目を書く場合、4つのポイントから書き分けることができます。あなた自身の状況に合わせ、適切な「自己PR」を選択して有効なアピールを行いましょう。
- 経験・スキルの直球訴求
- 別視点からの訴求
- キャリアチェンジに伴う訴求
- ハンデフォロー型の訴求
40代を採用する際は間違いなくキャリアを重視するので、自身が培ってきたキャリアや経験・スキルを素直に訴求するパターンです。たとえば、応募職種が営業職で、自身も営業経験が長い場合、直結する経験・スキルをたくさん持っているはずで、それを素直にアピールします。
営業は数字が全てと思っております。だから私は、数値目標の達成に対しては人一倍こだわりをもっており、これまで全てのノルマを達成してきた自負があります。
株式会社〇〇在籍時には、東京都下の250人の営業マンの中で、年間売上高10位以内の実績を3年間継続して残すことができました。そして、この成果が認められ、20代半ばで所長を任されるに至りました。
同じことの繰り返しとならないよう、異なる視点から自身の魅力をPRするパターンです。パターン1でいうと、個人の営業力だけを繰り返しPRするのではなく、マネジメント力など、異なる角度からPRを導き出します。
私はチームを任された際、自ら進んで襟元を開き、部下の適性や考え方を把握するように努め、自由に発言できる環境作りに励みました。部下を締め付けるのではなく、できるだけ自由にやらせる。その責任は全て私が負う。こうして職場の雰囲気を変革することから始めました。
〇〇支店に支店長として着任した際、売上は全国で下位に位置していましたが、これらの取り組みにより、最終年には全国5位の成績を残せるまでになりました。
応募職種に対して冴えたる売りがない場合、性格上の強みや業務遂行上のモットー、信条をPRする方法があります。未経験の職種にチャレンジするといった、キャリアチェンジの際に有効なパターンとなります。
私は新卒入社後17年間勤務した法人営業のキャリアを捨て、ボランティア活動に約1年携わりました。これは、困っている人のために少しでも役立ちたい、という想いが強かったからに他なりません。このように、決断したことはすぐに実行に移し、それを達成するまで途中で投げ出さずに地道に取り組むことができます。
ハンデやマイナス面に先回りしてフォローするパターンです。自己PRを職務経歴書の最終項目として占める場合は、ここでフォローします。
現職に一生勤め上げるつもりでおりましたが、不況による経営不振のため先行きが見えなくなり、退職せざるを得ない状況に追い込まれました。この経験も、精神力の鍛錬の1つと前向きに捉えております。なお、これまでの15年間の勤務において、急な欠勤等で仕事に穴を開けることは一切ありませんでした。