社会人経験を持つ人物を採用する転職においては、これまでの仕事を通して得た経験を問われることがあります。
その代表例が「嬉しかったこと」&「辛かったこと」ですね。
- これまで仕事で嬉しかった経験はありますか?
- 仕事上で辛かった経験があれば教えて下さい!
もちろん、この手の質問にも意図があるので、ただ単純に「〇〇が嬉しかった」「〇〇が辛かった」で終わっては何のアピールにもなりません。
ここは、経験から何を学び、その後の業務にどう活きているのかまでを語る必要があります。
〇〇の経験は辛かったが、それが大きな教訓となり、その後の◇◇につながっている。
要するに、この質問の意図は、以下のことを確認することにあるんですね。
- 求職者が仕事上の経験をどう捉えているのか
- 経験をプラスに転換できる人物なのか
- 仕事人として成長していける人物なのか
単純に見えて、実は奥が深い、そんな重要度の高い質問です。
適切な回答を準備するため、この質問を掘り下げていきましょう。
エピソードを選ぶ際のポイント!
エピソードは応募するポジションの性格に合わせて選ぶ!
この点は強く意識したいですね。
応募職種と関連のない話だと、採用後のあなたの働く姿がイメージできないため、プラス評価を得るのが難しくなります。
- 営業職に応募 ⇒ 営業の仕事を通して経験した嬉しかったこと・辛かったこと
- マネージャー職に応募 ⇒ マネージャーの立場で経験した嬉しかったこと・辛かったこと
また、あまり古い話を選ばず、間近一年(長くても二年)以内の出来事を選ぶというのも意識したいですね。
やはり「5年前のことなんですが~」という昔話は、同僚と酒を交わしながらするにはいいですが、面接という場では適切ではありません。
更に、この手のエピソードを話す時には、それなりにインパクトのある話を選びましょう。
あまりにインパクトの薄い話だと、「この人は仕事で何も成し遂げていない」などと評価される可能性があるからです。
ベストなシナリオ!
前述したエピソード選びのポイントを考慮すると、面接で語るべきベストなシナリオは以下のようなものになります。
嬉しかったこと
もう駄目だと誰もが諦めていたことが、苦労や工夫を重ねた結果、成果を出すことに繋がったために嬉しかった。
辛かったこと
もう駄目だと誰もが諦めていたことが、苦労の結果、プロジェクトを立ち上げることができた。しかし、そのプロジェクトは半年で中止となってしまい、これから利益を出せるという矢先のことだったので非常に辛かった
この種のシナリオであれば、いずれの経験にしても、「諦めずに取り組んだことが、その後の良い教訓となっている」という流れに持っていきやすいです。
あなたの経験で類似のエピソードがなかったか、過去を振り返って絞り出してみて下さい。
どんな経験であったとしても、本人が「自己成長」のきっかけに出来ていることが分かれば、その人に対する評価は高まる!
ポイントはここにあります。
過去の経験を棚卸し、あなた独自の回答を準備して面接に臨みましょう。