転職は得るものがあれば、失うものがある!
これは転職の常識であり、基本的にどんな転職にも当てはまります。これを理解しつつ「どうしても手に入れたいもの」がある場合は、転職の道に進むことも間違いではありません。
但し、「手に入れたいもの」だけに注視し、「失うもの」を蚊帳の外に置くのはいけません!
何故なら、あなたが今持っているものは、他の転職者が欲している得難いものである可能性があるからです。
つまり、「転職するのがもったいない!」に該当するかもしれないんですね。
転職すると、今のあなたが持っている「得難いもの」が必ず失われるわけではありません。しかし、失うリスクは絶対的に存在します。
ゆえに、あなたが以下に該当する場合は、熟考して判断することを推奨します。
- 人間関係が良好な職場で働いている
- 高い給料を得ている
- ライフワークバランスが優れている
- 会社(仕事)に行くのが苦ではない
各項目を詳しく解説していきます。
人間関係が良好な職場で働いている
人間関係が良好な職場で快適に仕事できている!
実はこれ、本当に得難い極めて素晴らしい要素です。
- 仕事は大変だけど、素晴らしい人たちと一緒に仕事ができている!
- 給料はそこまで良くはないけれど、人間関係が良好なので気にならない!
- 人間関係が良好なので、仕事に行くことが苦ではない!
ぶっちゃけ、「どんなに良い会社に入ろうが」「どれだけ高い給料を貰おうが」「いくら自分の望んだ仕事に従事できようが」人間関係が悪いと苦痛しかありません。
そんな「苦痛」を伴って、これから何十年にも渡って働いていかないといけない...。
これ、はっきり言って「地獄」です!
現に、転職市場は「人間関係の改善」を目的に転職する人で溢れています。
この実情から考えると、「人間関係が良好」というのは得難いモノの一つなのです!
どんな環境でも良い人間関係を築ける人はいますし、そんな人は転職しても人間関係に悩むことは稀です。
ただ、世の中には以下のような残念な会社が確実に存在します。
- 会社内で派閥争いが蔓延している
- 糞みたいな上司が存在する
- ブラックな部署や人間が存在する
仮に、転職してこんな会社に入ってしまうと、人間関係を上手く築ける人であっても、やっぱり何かしらの煩わしさを被ることになります。
ゆえに、あなたが良好な人間関係の元で働けているのなら熟考して欲しいと思います。
今回の転職は、良好な人間関係を犠牲にしてまで実現したいものなのか?
これを自分自身に問うて欲しいと思います。
人間関係が良好...
ある意味、これほど素晴らしいものは他にないのかもしれません。
高い給料を得ている
高い給料を得ている事実は、以下のことを意味しています。
- あなたの仕事が高く評価されている
- 給料が高い会社(社員還元率が高い会社)で働けている
実は、これも非常に得難く、捨てるのが勿体ないものになります。
あなたは何故働くのでしょうか?
仕事する目的とは何でしょうか?
結局、全ては「お金を稼ぐこと」が目的であり、強いては、その稼いだお金で「人生を設計していくこと」が目的かと思います。
要するに、高い給料を得ているということは、仕事の目的を「高い基準」で満たしていることを意味するんですね。
もちろん、お金が全てではありません。でも、お金はとてつもなく大事です。
- 給料が高ければ、プライベートで実現できることが増えます!
- 給料が高ければ、給料が低い人に比べて贅沢もできます!
- 給料が高ければ、結婚・子供・マイホーム・老後など、人生や将来も設計しやすくなります!
これが事実だからこそ、給料UPを目指して転職する人が後を絶たないのです。
高い給料を得ているにも関わらず転職したいという人は、高い給料の対価として「犠牲」にしているものが大きいのかもしれません。
- 労働時間が長く、自分の時間が持てない
- 仕事に人生の大部分を割かれている
- 仕事が非常に厳しく辛い
- 会社からの要求が厳しく精神的に辛い
- 休みがほとんどない
- お金を稼いでも、使う暇もない
こんな状態が長く続くと「給料は減っても良いので、もっと人間らしい生活がしたい」という欲求が生まれます。
この気持ちは非常によく分かりますし、その実現を目指して転職するのも間違いではありません。
しかし、社会の現実を知っておく必要があります。
給料が低い人も同じような悩みを抱えている!
つまり、転職で「自由な時間」や「人間らしさ」を求めたとしても、それが実現できるとは限らないということ。または、真に実現するには「大きく給料を減らす必要がある」なんてことも多いです。
この事実をしっかりと認識しておいて欲しいのです。
給料を下げると、今までと同じようにお金を使えなくなるので、その部分にストレスを感じる可能性もあります。
更に、結婚・子供・マイホームなど、真にお金が必要になった時に後悔することも...。
「あの時転職しなければ今頃は...」
こんな後悔が多いのも、給料を減らす転職の特徴です。
ゆえに、高い給料を貰っている場合もよく考えて下さい。
- 転職して自ら給料を減らす、この選択は将来的を見据えたものなのか?
- 転職で一時的に給料を下げたとしても、それを取り戻せる会社(仕事)なのか?
これを自分自身に問うて転職の必要性を考えて下さい。
ライフワークバランスが優れている
仕事と人生は切り離せないので、ライフワークバランスも非常に重要です。
そのため「仕事」と「私生活」のバランスが取れている場合も、捨てがたいモノを持っていることになります。
- 土日祝は基本的に休み(年間休日が多い)
- お盆や年末年始に休暇が取れる(長期休暇の制度が整っている)
- 残業が適量で、毎日少なからず自由な時間が確保できている
- オン・オフがきっちりしていて、休みの日は仕事のことを考えなくて良い
いずれかの条件で働けている人は、非常に恵まれています。
この要素も、「多くの人が求めているが、簡単に手にできないもの」に該当します。ぶっちゃけ、転職でこの種の条件を手に入れるのは簡単ではありません。
- 恵まれた環境の会社は、離職率が想定内で収まるので、中途採用を行っていない
- 中途採用を行っている会社というのは、「人が辞める要素」を持った離職率の高い会社であることが多い
この事実を理解した上で判断して下さい。
たとえ、平日は残業が多く仕事だけの生活であっても、土日祝を確実に休めるのであれば、それは幸せです。
仕事に行くのが苦ではない
基本的に、転職を考える程の原因(問題・不満)を抱えると、会社に行くのが苦痛で、仕事自体に面白味も充実感も感じなくなります。
- 仕事に行くのが苦ではない
- 今の会社にある程度満足している
- 総合的に見て悪い会社(仕事)ではない
- 絶対的な転職の必要性を感じているわけではない
- でも、何となく違う仕事をしてみたい
- 何となく転職して環境を変えてみたい
こんな人も転職を熟考して下さい。
何故なら、転職にはリスクやデメリットが存在し、明確な目的のない転職はリスクでしかないからです。
また、真剣に転職活動に臨まなければ、「今の会社よりも劣る会社にしか就職できない」という現実も存在します。
今の会社にある程度満足できている!
実はこれも得難い要素で、仕事の満足度を示すファクター(収入・時間・やりがい・人間関係)の平均点が高い会社で働けている証でもあります。
ゆえに、絶対的な転職の必要性を感じていないのであれば、仕事は仕事と割り切って今の会社で働くのが得策です。