転職の面接では「第三者からの評価」を問われることがあります。
一般的に長所・短所・自己PRは「自分本位」で回答するのに対して、これは周りからの評価を回答しなければなりません。
要するに、面接官は違う角度から応募者の本質を見極めようとしているんですね。
- あなたは周りからどのような人だと言われますか?
- あなたは周りからどう評価されていますか?
この質問は、回答内容によって評価が大きく上下するので、企業の質問意図を考慮した適切な回答を準備しておく必要があります。
ここでは、企業の質問意図、NG・OK回答例を交えてこの質問を斬っていきます。
企業側の本音 ~ここが知りたいポイント~
企業はこの質問から何を探ろうとしているのでしょうか?
適切な回答を準備するため、まずは企業の「質問意図」を把握しましょう。
質問意図
- ポジティブ面だけを求めているわけではない
- 他者評価を求職者がどう捉えているのかを知りたい
- 他者評価がネガティブ要素であっても、それをどう受け止めているのかを聞きたい
「他者からの良い評価を語らないといけない」
この認識でいる人が多いと思いますが、全てがポジティブ要素である必要はありません。
また、あなたが既に語った「長所」や「自己PR」と内容が異なっていても構いません。
あなたが他者評価をどう捉えているかを探るのが目的の質問だからです。
逆に、良いことづくしの内容を語ってしまうと、話の信憑性を疑われたり、自己顕示欲が強すぎると懸念される危険もあります。
ゆえに、他者評価に関する質問には「第三者評価を素直に語る」というのが正しい選択となります!
もちろん、応募先の業務に悪影響を与えると判断されるものは避けるべきですが、基本は素直に伝え、「いかに上手く自己PRに繋げられるか」が鍵となります。
NG回答例
実際の面接の場でよくある「NG回答」について見ておきましょう。
NG例①
少し神経質で繊細なところがあると言われます。(以後の説明がなく一言で完結)
内容如何に関わらず、何の説明もない「言い切り」はNGです。
例文のように、他者評価がネガティブっぽい要素である場合は、「仕事においてそれがどうプラスに働くか」をアピールしましょう。
プラスに繋げにくい内容の場合は、「仕事に悪影響を及ぼさないこと」を伝えればOKです。
NG例②
周りからは、お前には全ての面で敵わないとよく言われます。
この種の「自画自賛」と思われそうな内容も避けるべきです。
採用側がこの内容を聞いたとして、「へぇ、この人は完璧で優秀な人なんだ!」とは絶対に思いません。
また、これが事実であったとしても、内容が抽象的すぎて「何が秀でているのか」も伝わりません。
前述の通り、第三者評価をあなたがどう捉えているのかを伝える必要があります。
OK回答例
OK例文から、回答のポイントを探りましょう。
OK例
私は周りから「石橋を叩いて渡るような慎重すぎる人」だとよく言われます。
確かに私は何事においても、無計画に取り組むことができません。まず自分なりにしっかりとプランを練った上で、どうすれば効率良く行動できるかを考えます。
周りの若い同僚などは、勢いやノリでとりあえずやってみるということがあるのですが、私はそういった雰囲気に流されない、どちらかというと我が道を行くタイプです。
付き合いが悪いと言われることもありますが、一方で少々のことでは動じない「冷静沈着さ」もありますので、周りから意見を求められたり、相談に乗ってくれと依頼されることも多いです。
この回答例は、自分自身を「冷静沈着」と分析しているわけですが、他者評価である「慎重すぎる」の両面から客観的にメリット・デメリットを語れています。
この内容であれば、自己分析がきっちりとできており、仕事にも悪影響がないと判断されるはずです。
例文のように、他者評価を客観的に分析し、自身自身に落とし込めている事実をしっかりと伝えましょう。
それが、「あなたの評価を高める回答」or「評価を落とさない回答」になります。