仕事する目的は「収入を得るため」であって、この事実関係を無視することはできませんが、ここに、収入と幸福度を示す面白いデータがあります。
それは、徹底的に仕事をしないか、それとも全力で仕事をやりまくるか、この二択が最も幸福度が高くなりやすいというものです。つまり、中途半端は最も避けるべきで、「激務・薄給・不自由」に陥ってしまうと最悪です。
これについて詳しく見ていきましょう。
収入と幸福度の関係
まず、収入と幸福度を示すデータを確認してみましょう。
A.好きな仕事で起業して成功した実業家
B.好きを仕事にできたサラリーマンや自営業者、個人事業主
C.好きな仕事ではないが高収入のサラリーマン
D.好きではない仕事を嫌々やっている低所得のサラリーマン
E.派遣社員やフリーター
F.ヒッピーやニート、趣味に生きる自由人
G.自給自足の生活
・収入「A>B>C>D>E>F>G」
・幸福度「AG>BF>CE>D」
Aに向かう程、どうせ働くならば好きな仕事をやりまくる。
Gに向かう程、徹底的にお金を使わず働かない。
これ、面白いのが「収入が高い = 幸福」とは限らないという点です。
昨今、TVなどのメディアでも「F」や「G」に該当する方が取り上げられることが多いですが、自分の意志でそこに進んだ人たちは「収入は低いが幸福だ」ということなんですね。
A~Gはどんな人たちなのか見てみよう!
Aは本当に好きな仕事で起業した実業家です。
お金もあるし、バリバリ働く一方で、自由な時間もある。だから、当然「幸福度」は高くなります。
Bは好きなことを仕事にできたサラリーマン、自営業者、個人事業主といった人たちです。
大金持ちではないけれど、金銭的に不自由せず、楽しく生きています。
Cは好きな仕事ができているわけではないが、収入の高いサラリーマンです。
仕事自体がすごく面白いわけではないし、会社に行くのは気が進まないが、お金はそこそこもらえる。充実した生活や家族の為に頑張っているお父さんといった感じですね。15年~20年前の日本に最も多かった層となります。
Dは好きじゃない仕事を嫌々やっている人たちです。
それでいて、給料が低く、激務で残業も多く、自由な時間も少ない。今の日本社会で急増していると言われている層で、様々な不満を抱えているために幸福度は低いです。
会社に属して正社員として働くのであれば、A~Dのいずれかに属することになります。仮に「D」に属していたとして、そこを脱したいのであれば、自給自足の生活や出家する手があります。お金を使わなければ、会社に属して働く必要はありませんからね。
流石にそれは無理というのなら、まずは「C」か「E」に移動しなければなりません。
E・Fは派遣社員やフリーター、趣味に生きる自由人たちです。
時給で雇われる雇用形態なので、正社員と違って責任も少なく、サービス残業もありません。収入よりも「自分の時間」や「幸福」を優先する層と言えますね。昨今は、自ら進んでE・Fに属している人も沢山いらっしゃいます。
フリーターの人たちの中にも、結構楽しそうに生きている人はいますよね。アルバイトを転々としながら長い休みをとって旅にでたり、興味のある仕事が沢山あって掛け持ちしている。自分の好きなことや、趣味に没頭して楽しんでいる。
A~Dに属する人には信じられないかもしれませんが、自ら進んでやっている人は決して不幸ではなく、心豊かにのびのび生きている人が多いです。収入は低いが幸福度は高いのがこの層に属する人たちですね。
転職や仕事にどう活かすか
日本の正社員は人口の約4分の1で、正社員以外の人が圧倒的多数であり、E~Gに属する人は多くいらっしゃいます。つまり、会社に正社員として属することが自分にとって不幸であり、それが望む生き方でないならば、E~Gの道に進んでも何ら問題はないのです。
もちろん、この選択をすることで犠牲にすること(たとえば、結婚などは難しくなる)もあります。しかし、自分の人生にとってその方が幸福であれば、この選択は間違いだとは言えません。
ただ、転職を考えている人であれば、E~Gに進むのは抵抗があるでしょう。正社員以外は不安定で怖い、将来的に結婚して子供も欲しい、マイホームも購入したいと考えるのが普通です。
であるならば、転職では「D⇒C」「C⇒B」が目指すべき道となります。
「楽な会社で働きたい」
「プライベートな時間を確保したい」
「働くのが嫌だ」
でも、給料が欲しい。
これ、はっきり言って矛盾です。
このように逃げて転職すると、結果的に「D」に行きつきます。
そして、最終的に「D⇒D」を繰り返す悪循環に陥ります。
ですから、正社員として「収入」と「幸福」を手に入れたいのならば、今の会社で全力で働いて実績を上げ、スキルを積み、多くの会社から求められる人材にならなければなりません。
好きな仕事をしたいのなら、それができるように努力する。望みの会社に転職したいのなら、その会社が求めている人物になるよう仕事で成果を出す。将来的に独立したいのならば、働きながらそのスキルを構築する、それが学べる会社に転職する。
これが、将来的に「収入」と「幸福」を手に入れることになります。
今、自分がどこに属しており、将来的にどこを目指したいのか?
その目指す場所に到達するために、今、何をすべきか?
これをしっかりと考えて仕事をして欲しいと思います。そして、目指す場所に到達する為に、転職を賢く利用しましょう。