転職の履歴書には必ず「免許・資格」の記入欄が設けられていますが、ただ単純に「持っているものを全て書けば良い」というわけではありません。その理由は、職務と無関係の免許・資格にアピール力はなく、場合によってはマイナス評価となる可能性があるからです。
「応募する業界や職種に必要な資格、関連する資格だけを記入する」
この考えを持って記入することが大切です。免許・資格欄を埋めるためだけに、遥か昔に取得したレベルの低い資格を書いても無意味です。それは「知識の向上を怠っている」とマイナスの評価として捉えられる可能性があるからです。また、仕事と関係ない上にジャンルに一貫性のない資格が並んでいると「単なる資格マニア」と疑われてしまいます。
この様に、転職において免許・資格はあまり意味をなしません。新卒採用であれば「資格取得 = 意識の高い人」と評価される可能性はありますが、転職においてはその価値は著しく低いと認識しておきましょう。ですから、必要なものだけを書き、不必要なものは書かないことが大切なんですね。
ここでは、履歴書に書く「免許・資格」とはどういうのかについてお伝えします。
履歴書に記入すべき資格
履歴書に記入すべき資格は以下を満たしているものとなります。
- 応募に必要な資格
- 応募する業界や職種で活かせる資格
- 取得難易度が高い資格
応募条件として設定されている資格がある場合は、それを満たしていることを提示するために記入します。
応募する業界や職種で活かせるものも書いておきましょう。例えば、簿記の資格であれば、経理関連の職種だけでなく、あらゆる業界の店舗運営(会社運営)に活かせますから、販売職や店長職でも記入すべきとなります。
業務に関連がなくても、一般的に難易度が高いと評価されている資格は記入しておきましょう。高いレベルの人なんだと好印象を与えることができる可能性があります。
この資格、書く?書かない?
ここでは、記入判断の難しい資格について、その基準を示したいと思います。
- 運転免許
- 英検
- TOEICスコア
- 簿記
- スポーツ・趣味関連
- 勉強中の資格
評価を高める要素は一切ありませんが、普通自動車免許を取得していれば記入しておいても良いでしょう。また、資格がない人が空白を埋めるために書く資格としても最適です。ただし、一つだけでOKです。普通自動車⇒大型の順に取得があれば、大型を記入していればOKです。
3級以下はレベルが低いと判断されるので書かない方が無難です。
履歴書に書くのなら2、3年以内に取得したスコアを記入しましょう。大昔の学生時代のものなら書く必要はありません。また、600点以下のスコアであれば書かない方が無難です。
3級以上は書いても問題はないが、理想は日商簿記2級以上です。
書くこと自体に問題はありませんが、資格欄ではなく、趣味・スポーツ欄に書くのがベスト。
応募先で活かせる資格であることが前提ですが、「〇〇取得に向けて勉強中」と記入します。試験日が近く、合格がほぼ確実ならば「〇月に取得見込み」と記入しても良い。
以上が、転職の履歴書における書き方となります。仮に免許・資格が一切ない場合は「特になし」と記しておけば問題ありません。冒頭でも挙げましたが、転職において資格は重視されません。「資格を持っている = 仕事ができる」は成り立ちませんから、転職では効果が無いんですね。
転職で重要なのは「どんな経験を持ち、その経験から何ができ、それがどう活かせるか」をアピールすることです。免許・資格欄は評価を下げる書き方さえしなければOKです。