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転職における大手企業出身者のメリットとデメリット

大手企業

転職市場において「大手企業出身者」は注目されており、転職活動を有利に進める要素を一つ持っているとも言えます。ただ、それだけを頼りに活動しても内定を勝ち取ることはできません。

何故なら、そこには大手企業出身者が陥り易い落とし穴やデメリットも存在するからです。

つまり、メリット・デメリットを把握した上で、その武器を最大限活かすことが転職を成功に導くためのポイントなんですね。ここでは、大手企業出身者のメリット・デメリットと共に、その武器の活かし方をお伝えしています。

大手企業出身者のメリット

大手企業出身者のメリットは、当然評価が上がる要素であり、採用企業が期待している部分でもあります。ただ、裏を返せばこれらの要素が全く見られないと「ん!?」となるわけで、デメリットと表裏一体でもあります。

  • 基礎能力が高い
  • 大手ならではのスキルやノウハウを持っている
  • 大手企業の内部事情を把握している
  • コンプライアンスに関する知識を持ち意識が高い

まず、競争率の高い大手企業に採用された経緯があるので、厳しい戦いを勝ち抜いただけの高い素質や能力があると期待されています。また、充実した研修や教育体制が整った環境を経験してきた経緯から、基本的なビジネススキルも持ち併せていると見られます。

それ故に、履歴書・職務経歴書など一つとっても、ビジネス文書として高いレベルを示す必要があります。

また、大手ならではの優れたスキルやノウハウに注目し、それらを取り入れたい企業に重宝される側面も持っています。特に「事業拡大中の企業」や「上場を目指している企業」などにその傾向が見られます。

更に、大手企業との取引や業務提携による業績向上を目指している企業では、大手企業の組織形態や意思決定プロセスを理解している大手出身者の経験が優遇されます。

コンプライアンスに関しては、大手と中小で実に大きな格差があります。大手では当然として行われていたことが、中小では整備すらされていないといったことも多いです。大手では総務・法務が機能しているため、「法令順守の基本が身に付けている人材」としても期待さやすいんですね。

 

大手企業出身者のデメリット

大手出身者であるが故のデメリットは、採用側の懸念事項と言い換えることもできます。つまり、この懸念を取り除くことができるかどうかが採用・不採用を分ける一つの要素になります。

  • 経験の幅が狭く、幅広い業務に対応できない
  • 実績が評価されにくい

基本的に大手企業は部門間の線引きが厳格で、従業員の数も多いので業務が細分化されており、業務範囲が限定的であることが多いです。逆に、中小企業は各個人が幅広く様々な業務をこなす必要があります。

ここに大きな格差があるので、仮に大手出身者で一部の業務しか担当してこなかった場合、幅広い業務を任せたいと考えている採用側に不安を抱かれてしまうんですね。

また、転職では実績をアピールすることが必要ですが、その実績も「大手企業のブランド力・商品力・宣伝力・販売システムがあったからこそでは?」と勘ぐられる傾向にあります。

それ故に、職務経験が短く限定的な業務経験しかない場合は、職務経歴書を少し細かめに記載するなど、業務の幅を広く見せる工夫も必要でしょう。実績に関しては、独自の取り組みや工夫を具体的に記載し、その因果で成果が出せたことをアピールしたいですね。

大手企業出身者の採用過程での注意点

転職活動において、大手出身者だからこそ注意して欲しい点があります。

  • プライドが可能性を狭める
  • エゴが採用活動を疎かにする
  • 給料や環境が悪化するケースが多い
  • 転職理由に「なぜ?」が加わる

プライドとは、「自分は大企業出身だから転職先も大企業しか考えられない」というものです。ここに「明確な理由」があれば問題ありませんが、ない場合は可能性を狭めるだけの「無意味なプライド」になります。

日本の社会は99%以上が中小企業で成り立っているわけで、大企業しか検討しないのは、99%の企業を捨てることと同義です。中小企業でも優良企業は幾らでも存在しますし、中小企業だからこそ「大手企業出身のあなたの経験が高く評価される」ということを忘れてはいけません。

次に、大手企業出身者は企業に興味を持たれやすいので、それだけで書類選考の通過率が上がります。この事実を理解せず、「自分は優れ求められている」と過信するのは危険です。

大手出身だから大丈夫だろというエゴが、企業研究や面接対策を疎かにし、採用確率を下げてしまうのです。優秀であるにも関わらず採用を見送られるのは、「入社したいという意思や意欲が感じられない」といったケースが多いようです。この点は気を付けたいところです。

チェック

また、大企業からの転職は、給料・福利厚生・職場環境がマイナスになることも多いのですが、それにも関わらず、その恵まれた環境を捨てて転職するわけですから、転職理由により注目されることも認識しておきましょう。

なぜ、辞めるのか? ここに正当な理由がなければ、ただ単に「仕事についていけずに辞めた人」とレッテルを張られて終わりです。転職理由、必ず深く問われるのでしっかりと準備しておきましょう。

大企業出身者の様々な面を見てきましたが、メリットだけでないことが理解いただけたと思います。やはり、期待が大きい分、求められるレベルも高いんですね。ただ、期待通りのものをしっかりと示せれば、大企業出身という武器が有利に働くことは間違いありません。

あなたがこの武器を持っているのなら、それを有効に使って転職を成功に導きましょう。

 

 

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