転職市場には「ネガティブな理由では転職しない方が良い」という考え方があります。果たして、これは本当に正しいのでしょうか。この考え方の全てを否定するつもりはありませんが、むしろ「ネガティブな理由を持っているからこそ転職すべき!」と私は考えます。
ここでは、そう考える理由をお伝えしていきます。
あなたが、今この問題に頭を悩ましているのなら、一つの考え方として参考にして欲しいと思います。
転職しない選択をする方がネガティブな行動だ!
あなたは転職したいと思うほどのネガティブな理由を抱えています。
ここで考えて欲しいことがあります。
- ネガティブを抱えながら、仕事に対してポジティブに取り組めるのか?
- ネガティブを抱えながら、良いポテンシャルを発揮できるのか?
- ネガティブが発生する会社で、一生働き続けることができるのか?
正直なところ「厳しい」が答えではないでしょうか。
当然だと思います。
だから私は「こんな状態で働き続けることの方が人生においてマイナスである!」と考えます。
世の中に完璧な会社は無いので、転職しても結局は同じだ!
ネガティブな理由で転職すると、転職先でネガティブなことが発生するとまた転職してしまう!
だから、「ネガティブな理由での転職はいけない」と言われているわけですが、裏を返せば「転職すれば、今抱えているネガティブな理由が解消される可能性があります。でも、行動せずに我慢して働き続けることが大切だ!」と言っているのと同じです。
これって何かおかしいと思いませんか?
むしろ、この選択をすることの方がネガティブであり、後に後悔する可能性を秘めている!
私はそう思います。
確かに、転職して会社を変えたとしても、新たな問題が発生するかもしれませんし、同じ悩みや問題を抱える可能性もあります。ただ、何の行動も起こさないということは、ネガティブな理由を持ち続けることを意味しますから、プラスの要素はなく現状維持でしかありません。逆に、転職するということは、それを改善できる可能性を秘めていますからプラスの要素を持っています。
どちらを選ぶことが、ポジティブでしょうか?
どちらを選ぶことが、後悔しない選択でしょうか?
どちらを選ぶことが、人生にとってプラスでしょうか?
「リスクを受け入れる覚悟を持ち、現状を改善することを目指して行動する!」
つまり、転職することの方がポジティブであり、後悔することのない人生にとって教訓となる行動と言えるのではないでしょうか。
転職はネガティブな理由があるから行うもの!
そもそも、ネガティブな理由が無いのに転職を考える人はいるのでしょうか?
ネガティブ要素が無いということは、今の会社に満足しているということです。または、満足とまではいかなくても、現状を受け入れて働けているということです。このような状態であるにも関わらず、リスクを背負ってまで意味の無い転職をしようと考える人は普通いません。
つまり、やむ負えない理由を除いては、転職する人の全てが「ネガティブな理由を持っているから転職する」ということです。そもそも、ポジティブな理由の転職とはどういうものを指すのかもよく分かりません。給料UP・地位向上・企業規模UP・仕事内容変更などの一見ポジティブに感じるキャリアアップ転職も、今の会社では実現できないという不満の裏返しです。
これが事実であるからこそ、「転職理由の95%は不満やネガティブな要素が起因している」と言われているんですね。要は、転職とはある意味「不満やネガティブ要素を改善する為に行うものである」ということなんですね。
それ故に、「ネガティブ理由で転職しない方が良い」というのは正しいとは言い難いことになります。
転職しても良いが、現実を把握しておく必要がある
転職の理由がたとえネガティブであったとしても、それを改善する為に行動することは間違いではありません。ただし、転職にはリスクが伴いますから、それを受け入れる覚悟(参考「転職のリスクを受け入れる覚悟がないから後悔が生まれる」)を持って臨まなければなりません。
また、採用過程において「ネガティブな理由は語れない」という現実があることも把握しておきましょう。特に面接において「ネガティブ理由を、どうポジティブ理由に持っていくか」「上手く志望動機と結びつけていくか」「ネガティブを悟らせないか」などの対策が必要になります。
転職するのならば現実をしっかりと把握して活動することが大切です。
あなたが、リスクを受け入れる覚悟を持ち、全力で転職活動をするのならば、転職の理由なんてのは本当はどうでも良いんですね。転職の理由がポジティブであろうが、ネガティブであろうが、それは今現在のことに過ぎません。
転職で大切なのは転職後に訪れる未来であり、あながた望むものを手に入れることですから。