転職の面接では、在職中の方に限定して問われる質問があります。
- 今お勤めの会社はすぐに辞めることができますか?
- 今現在、在職中の身かと思いますが、いつまでに辞めることができますか?
採用側は、この質問から何を探っているのでしょうか?
求職者はどんな回答を示すのが適切なんでしょうか?
これらの疑問を解決するため、企業の質問意図、OK/NG回答例からポイントを探ります。
企業側の本音 ~ここが知りたいポイント~
適切な回答を準備するため、まずは、企業の質問意図を把握しましょう。
質問意図
- 「今すぐ辞めることができます!」という回答を期待しているわけではない
- 現職に対する気配り、社会人としての常識をわきまえた範囲で、一日でも早い入社を実現させるためのプランを聞かせて欲しい
- 今の会社を辞める覚悟を持ち、本気で転職活動に臨んでいるのかも探っている
面接官も人事を司る立場として、「在職中の社員が今すぐ辞めるのは難しい」と重々承知しています。
この事実を理解せず、「御社で働くことが第一ですので今すぐ辞めて参ります」といった回答をしてしまうと、逆にマイナスに査定されることも...。
- 現職ではきちんと仕事していないのだろうか?
- 自分さえ良ければ問題ないのだろうか?
- 社会人としての配慮ができない人では?
誠意を示そうと、良かれと思って語った内容が、逆効果になるパターンですね。
ここは、現実的にどれくらいの期間があれば退職が可能なのかを、期間を縮める意欲を交えて語るのが得策です。
NG回答例
実際の面接の場でよくある「NG回答」について取り挙げておきます。
NG例①
内定をいただければ今すぐに辞めます。現職はできるだけ早期に辞めたいと思っていますので~
社会人としての常識を疑われるような、「現職に対する配慮が感じられない回答」はNGです。
この種の回答をする人は、信用できないので怖くて雇えません。
NG例②
まだしっかりと調べていないので、どれくらいの期間で退職できるか分かりません。
NG例③
恐らく1ヶ月程度で退職できると思います。
この質問には「転職に対する本気度を探る」という意図も隠れているので、「まだ調べていない」「分からない」「恐らく」「多分」などの表現は、転職に対する本気度を疑われます。
ここから学べるのは、面接に臨むにあたって、「具体的にどれくらいの期間で辞められるのか」を事前に調べておく必要があるということですね。
OK回答例
OK例文から回答のポイントを探りましょう。
OK例
業務の引継ぎや人員調整を考えると、今すぐに辞めるのは難しいです。現勤務先の今までの退職者の状況から考えると、申し出てから退職までにおよそ1ヶ月程度の期間が必要です。
もちろん、御社への入社タイミングがこれよりも早期であることが望ましいなら、上司と相談の上で可能な限り調整するようにいたします。
現職への配慮と共に、「今すぐは厳しい」という事実を伝えることができています。
また、早期に入社を実現させようとする意欲も伝えているので、回答としてマイナス点はありません。
この質問の回答には、退職までの具体的な必要日数を語ることが求められます。
- 引き継ぎに1ヶ月程度かかりますので、内定が出てからおよそ1ヶ月半前後の入社となりそうです
- 社員規定では退職の2週間前までに申告が必要なので、1ヶ月弱で入社可能です
基本的に、中途採用を行っている企業は「内定後1ヶ月半以内」の入社を想定しています。
もちろん、多少の前後は想定内ですが、あまりに先の入社となると、場合によっては不採用となることも...。
ゆえに、「退職後に1ヶ月程度ゆっくりしたい」などの私的な理由で先延ばしにすることは避けるべきですね。
内定獲得を最優先に考えるのであれば、最短で入社できる具体的日数を伝える!
これが適切な回答です。
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