面接という特殊な空間の中では、質問に対して長々と話している内にいつの間にか要点から外れてしまい、結果として「何が言いたいのか分からない」といった事態に陥いることが多々あります。これは、話の組み立て方(話す順序)に問題があります。
また、面接は質問に対して答える場ではありますが、「人」対「人」の言葉のキャッチボールの場でもあります。それが上手くできないとコミュニケーション能力を疑われ、評価が高まることもありません。そこで重要となってくるのが、「話し方」なんですね。
ここでは、そんな「話し方」に焦点を当てて面接を掘り下げていこうと思います。
相手に伝わる分かりやすい話し方とは?
まず、面接に臨むにあたり認識しておくべきは、「話している内容が相手に伝わらないと、何を言っても意味が無い」ということです。つまり、分かりやすく伝えることが何よりも大切なんですね。そんな時に有効なのがプレゼンテーションでも有効な技法を使うことです。
- 最初に結論を伝える
- 理由を説明する
- 具体例を提示する
- 最後にまとめを話す
この順で話を構成すると、相手に伝わりやすく、話す内容に説得力も増します。
結局、面接官に「何が言いたいのか分からない」と感じさせてしまう原因は、「結論が分からない(無い)」ことにあります。そのため、結論を最初に伝え、その理由を説明し、最終的に具体例を提示することが、聞き手にとって「最も聞き取りやすい話の構成」となるんですね。
また、長々と話す必要もありません。この順で話を構成し、簡潔に纏めて話すことを心掛けましょう。面接官は不明点、興味のあることは後から聞いてきます。テクニック的な話をすると、質問したくなる(詳しく聞きたくなる)レベルに簡潔にまとめ、会話のキャッチボールが生まれるように仕向ければベストです。
あなたも、今までの人生で色々な話を聞いてきたと思いますが、「長々とダラダラとした話は頭に入ってこない」「聞く気にもなれない」と感じたことかと思います。これは面接でも全く同じなんですから、やっぱり分かりやすい構成で簡潔に話すことは大切なんですね。
相手の心証を損ねてしまう話し方
面接で相手の心証を損ね、評価を下げる可能性のある話し方についてもお伝えしておきます。
これらの項目は、自分が意識していなくても、いつの間にか相手の心証を損ねる可能性があるものです。思い当たる節がある方は、その話し方に充分に注意を払いましょう。
- ダラダラと話し続ける
- いつの間にか「ため口」や「馴れ馴れしい口調」になる
- かしこまり過ぎ
- 相手の話にかぶせる
- 逆切れ、ムキになって反論
前述した通り、ダラダラと話し続けることは避けましょう。聞いている方はウンザリしますし、話の要点が伝わりにくくなります。結果、簡潔に纏める能力が欠けていると判断され、コミュニケーション能力を疑われます。
面接が和やかな雰囲気、話が弾む、面接官が自分より年下など、如何なる状況であっても絶対に敬語を崩してはいけません。社会人としての常識を疑われ、まず間違いなく不採用となります。リラックスして下さいと言われても、言葉はリラックスしないことです。
過度な尊敬語・謙譲語もコミュニケーション能力を疑われます。「~でございます」「~いたしております」などの使い方に注意しましょう。面接においては、普段の仕事で上司に使うレベルの敬語「~です」「~ます」で十分です。
面接官が話し終わらないうちに、「それはですね~」と話し始める。これは相手の心証を損ねる危険性があるので注意しましょう。
欠点、弱みを指摘されたときなどに、感情的になって言い返す行為は避けましょう。逆切れやムキになっての反論は「精神的に弱い」「仕事に悪影響」と捉えられ不採用に直結します。面接では冷静さを失わず、欠点や弱みを素直に認め、それをカバーするよう努める意思を示しましょう。
面接での「話し方」についてお伝えしてきましたが、一般常識的な内容であったかと思います。
つまり、面接では「社会人としての常識」が求められているということであり、逆に、常識から外れた行為や言動は評価を下げる危険性があることを意味しています。
心当たりのある方は、改善して面接に臨みましょう。