昨今は、やむを得ない事情で会社を退職する人が数多くいらっしゃいます。
- 事業部門の撤退・縮小
- 吸収合併(M&A)
- 早期退職
- リストラ
- 倒産
- etc...
この場合、退職理由が「会社都合による退職」となるわけですが、面接にてその理由を素直に伝えても問題はないのでしょうか。
非常に扱いの難しい問題ですが、結論は以下の通りです。
会社都合退職の場合は、ありのままを素直に伝えればOK!
採用側も昨今の社会情勢を十分に理解しているので、素直に事実を伝えるのが正しい選択です。
採用担当者に関しても、「会社都合退職 = クビ = 仕事が出来ない人」とは連想しないので、印象悪化についてもネガティブに考える必要はありません。
ただし、伝え方を誤るとマイナス評価となる可能性もあるということは理解しておかなければなりません!
この点について、回答例を交えて解説していきます。
注意
ここでの会社都合退職に「懲戒解雇」は含まれていません。懲戒解雇の場合は、通常の転職と同様に退職理由の準備が必要不可欠です。
NG回答例
マイナス評価となる可能性を持つNG回答をいくつかご紹介します。
NG例①
私は一般社員なので何も悪くないんですが、会社が新規事業に手を出して失敗し、そのあおりを受けてやむなく退職する運びとなり~
会社都合退職の後ろめたさを回避したいという思いから、過度な自己防衛的発言をする人がいますが、度が過ぎると、聞き苦しく、信憑性に疑念を抱かれます。
やむを得ない事情であったことは伝えるべきですが、程度が強くなりすぎないよう注意しましょう。
NG例②
本来は自己都合退職でしたが、事情で会社に交渉して会社都合にしてもらい~
いくら素直にとは言っても、この種の回答は論外です。
「失業給付をすぐに受け取りたい」などの考えがあってのことでしょうが、あきらかな不正であり、ルールを破る人を雇う企業は存在しません。
OK回答例
OK例文から、回答のポイントを探りましょう。
OK例①
経営不振から事業部自体を廃止することになり、これに伴い退職するに至りました。
OK例②
私が在籍していた〇〇事業部が海外へ移転することが決定し、日本での勤務場所がなくなり、会社から退職を言い渡されました。こちらからは部長以上のクラスが行くことになり、それ以外は現地採用するようで、私も含めて職場の仲間も全員解雇となりました。
会社都合退職に関しては、回答例のように事実を淡々と語るのが正解です。
私情が入っておらず、過度な自己防衛もないので、疑念を持たれることなく聞き入れてくれるでしょう。これが「ありのままを素直に伝える」ということです。
自分の身に起きた事実を、私情や過度な自己防衛を入れずに淡々と語る!
これを意識して回答を準備しましょう。
会社都合退職に対して「引け目」を感じている方もいるかもしれませんが、今の社会には同様の境遇を持った人がたくさんいらっしゃいます。
ゆえに、面接では劣等感や悲壮感を出すことなく、未来への展望を語ることに注視しましょう。