広告 転職の考え方

「転職」or「現職に残る」をメリット・デメリットから考察する!

メリットとデメリット

転職するか、現職に残るか・・・。

この選択は人生に大きな影響を与えるので、多くの人が頭を悩ます部分かと思います。転職するか、会社に残るか、どこで見極めればよいのでしょうか。ここでは、転職のメリット・デメリットからこの選択を考えてみたいと思います。

もちろん、転職する時の事情は千差万別ですし、個人の持つ興味、知識、スキル、能力も異なれば、現在の会社と転職先として検討する会社の状況やレベルも異なります。そんな中で、「メリット・デメリットを一般化することはできない」というのは一つの正論です。

ただ、転職にはある程度の共通するメリット・デメリットも存在します。だとすれば、共通項としてのメリット・デメリットを把握した上で選択した方がより正確な判断ができるはずです。

ここでお伝えするメリット・デメリットを判断基準の一つに利用いただければと思います。

 


 

転職することによるデメリット

転職を賃金・報酬などの経済的な要素だけで考えると、実はデメリットの方が大きくなります。もちろん、賃金アップを目的に転職する人は、直近の収入だけを考えるとアップするかもしれません。

ただ、生涯のトータル収入で考えると、そう上手く事は運ばないのが実情です。

 

転職すると退職金・年金が不利になる

基本的に、退職金や企業年金(国民年金以外の企業としての上乗せ分)は、勤続年数が長いほど、支給額の増加割合が加速度的に大きくなる設計になっています。

これは、退職金や企業年金が「終身雇用」や「年功序列」に基づいて設計されているからです。そのため、転職すると退職金や年金が不利になることが多いです。

今現在は、経済の減速や会計基準の変更などもあり、これまでの設計では「経営としてコストの構造」が成立しなくなってきました。その影響で、「前払い退職金」「ポイント制退職金」「確定拠出年金」などの仕組みを導入する企業が増えています。

こうした変化が完全に実施されれば、転職する・しないによる、有利・不利は生じなくなります。ところが、依然として転職すると退職金・企業年金については、不利になってしまうことが実態としてあります。

これは、以下の2つの理由が社会の変化を拒んでいるからです。

第一の理由は、企業として、制度の変更に限界があるからです。退職金、企業年金は賃金における大きな要素を占めており、社員は将来の受け取りへの期待感を強く持っています。そのため、今までの制度を簡単に全面変更することはできません。

結果、制度の一部変更に留まっている企業が多く、勤続年数が長いほど有利になる要素が依然として残っているわけです。

第二の理由は、企業が人材の引き留め施策として、勤続年数を反映させる要素を敢えて残しているケースもあるからです。基本的に企業は、3年よりは5年、5年よりは10年といったように、できるだけ長く勤めてもらいたいと考えています。

そのため、「勤続期間が〇年以上にならないと退職金は支給しない」という仕組みの企業も珍しくありません。

こうした仕組みの中で、3、4年で転職を繰り返してしまったとしたらどうでしょう。生涯の累計での退職金は、ほんのわずかなものになってしまうはずです。

ここに、給料アップを実現したとしても、転職をすること(繰り返すこと)のデメリットが存在します。

 

勤続年数が短いと、人事制度のメリットを受けられない

経済的な要素の他にも、有休休暇、早期退職の優遇、株式などのインセンティブシステムなどで、勤続年数の要素が反映している人事制度は多くあります。転職すると、こういった要素を一から作り直すことになるので、トータル的に考えるとメリットが目減りしてしまうんですね。

また、賞与などでも不利な要素はあります。賞与は、対象となる評価期間に在籍してこそ支払われるものです。更に、後払いの賃金と位置付けていないことも多いので、「支給日に在籍していなければ、支給対象には含めない」といった仕組みの企業もあります。

そうなると、転職した場合、前の会社の賞与の支給額はゼロになり、転職先での賞与が貰えるまでに時間がかかる、満額支給されない、といったことが起こるわけです。また、転職する際に、前の会社の退職日と転職先の入社日が連続していないと、その間は空白期間となり、その分の給料が減少してしまいます。

以上のように、転職で勤続年数が分断されることで、経済的に不利を被ってしまう要素は多いです。ここに、転職する(繰り返す)ことによる怖さがあります。退職金や年金に関して言うと、若い人にとっては20年、30年先の話となるので想像するのが難しいかもしれません。

ただ、転職するしないに関わらず、働く目的は収入を得ることにあります。そして、誰もがより多くの収入を求めているはずです。つまり、経済面は、働く上でも、人生を設計する上でも非常に重要な要素となるわけです。

それ故に、転職するかどうかを判断する時は、転職すれば経済的には不利に働く要素が多いことを認識し、未来も見据えて考えることが大切です。

 


 

転職がもたらすメリット

転職することにおいては、キャリアの機会という観点で考えるとメリットを見出すことができます。

キャリアの機会を自分で選択できる

転職せずに今の会社に残るという選択をした場合、将来的な見通しは安定していると言えます。

ただ、デメリットとして、会社の人事権の発動によって、思いもよらない(希望していない)異動を受け入れなくてはならないことがあります。経理を担当していたのに、突然、営業を命じられるといった職種の変更。遠隔地への転勤による単身赴任などです。

もちろん、自己申告制度で希望を伝えることはできますが、会社というのは基本的に「今いる人材を適材適所に配置して最大の利益を上げること」を最優先します。だから、個人の意思は参考程度に留められることが多いです。

そのため、こうした状況の中では、自らの意思に基づくキャリアの方向性を貫くことは難しくなります。

これに対し、転職した場合は、募集職種・勤務地などを自分で選択した上で決定できます。つまり、自分の意思に反せずに、一貫したキャリアや専門性を築くことができる確率が高くなると言えます。ここに転職することによる一つのメリットがあります。

 

転職すれば未来の可能性を買うことができる

経済的な面とキャリアの機会についての、メリット・デメリットをお伝えしてきましたが、意外に転職にはデメリットは多く、その割にメリットが少ないと感じたかもしれません。

恐らく、転職したその時点だけを切り取ってみるとそうなのかもしれません。転職を成し遂げただけではハッピーになるわけもなく、むしろ様々なリスクが増加した状態だと言えます。

ただ、キャリアのメリットでもお伝えした通り、未来への可能性は広がっているわけです。転職後の頑張り次第で、会社に残った場合とは比較にならないほどの可能性を掴むことも可能です。つまり、転職を活かすも殺すも、転職後の頑張りにかかっているんですね。

転職する最大のメリットは、未来の可能性を買えること!

転職するかどうかを判断する時は、「転職自体はゴールではない」という前提をしっかりと押さえておきましょう。転職したら、今まで以上に頑張って成果を残し、昇進・昇給を実現することで経済面のデメリットも相殺する!

これくらいの覚悟と意気込みがあれば、転職はあなたにとってメリットとなるのではないでしょうか。

 


 

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