アパレル関連企業での面接の際、志望動機として「服が好き」といった類のことを伝える人がおられます。
- 服が好きだから
- ファッションに興味があるから
- オシャレするのが好きだから
一見、聞こえの良いこの種の志望動機ですが、実際のところ効力はあるのでしょうか? この志望動機を聞いた企業は、どのように応募者を評価するのでしょうか?
この疑問を解決する形で、「服が好き」という志望動機について考えてみましょう。
「服が好き」という志望動機にプラス要素はない!?
ここは先に結論をお伝えします。
アパレル関連企業の面接で「服が好き」という志望動機は通用しない!!
このように結論付ける理由は、企業は「服が好きな人」を求めているわけではないからです。アパレル企業が求めている人材というのは、「商品(服)をより多く売ってくれる人材」や「店長として店舗やスタッフを管理して売上予算を達成してくれる人材」です。
つまり、採用側からすると、仕事をしっかりと遂行してこの要素を満たしてくれるのであれば、「商品(服)が好きかどうか?」なんてことはどうでもいいことなのです。これが「採用の本質」であり、この志望動機が通用しない(プラスにならない)理由です。
- A「服は大好きだが、接客が苦手で「毎月100万円」の売上しかあげれない人」
- B「服には興味はないが、お客様への提案が上手く「毎月150万円」の売上をあげられる人」
あなたがアパレル店舗を経営する社長だとしたら、「A」「B」どちらを販売員として採用しますか? この疑問の答えが、この表題の明確な答えとなります。
志望動機の回答としてズレている!
応募者が面接で「服が好きだから」という志望動機を語った場合、採用側は「結局、アパレルならどこでもいいんだ!」「別にうちの会社じゃなくてもいいのでは?」と解釈します。
何故なら、志望動機とは「その企業を選んだ理由」「その企業でなくてはならない理由」を語らなければならないものだからです。つまり、「服が好き」という志望動機は、そもそも論として「ズレた回答」なんですね。
A. 服が好きだからです!
おかしいですよね?
会話自体が成り立っていません!
志望動機とは、「その企業を選んだ明確な理由(数あるアパレル企業の中で応募企業を選んだ理由)」を語り、入社意欲をアピールすることが求められた質問です。にも関わらず「ズレた答え」を語ってしまうと、高い入社意欲を示すことができないのです。これでは内定は勝ち取れません。
ここがアルバイト面接の場なら許されるかもしれませんが、「新卒採用」や「転職」では通用しません。
面接で「好き」を語るならばプラス要素を追加する!
もちろん、アパレル関連企業で働く上で「服が好き」「ファッションに興味がある」はマイナスではありません。ただ、面接の場で「〇〇が好き」「〇〇に興味がある」を語る場合は、プラスアルファが必要です。
私は、服が好きなことが高じて毎月10冊以上のファッション雑誌に目を通しています。その為、トレンドや流行をキャッチするスピードには自信があり、お客様に最新のファッションを提案することができます。もし御社に採用されましたら、最新トレンドを発信できる販売員として売上に貢献したいと考えております。
このように「服が好き ⇒ だから〇〇ができる ⇒ 結果的に売上に貢献できる」を連想させる回答ができれば、採用の本質を満たした訴求力の高いアピールとなります。ここまできて初めて、「服が好き」というのがプラスとして生きてくるんですね。
- 志望動機を問われたら「数あるアパレル企業の中で応募企業を選んだ理由」を語る!
- 面接で「〇〇が好き」をアピールする場合は、採用の本質を満たしたプラスアルファーを追加する!
アパレル企業の面接で「服が好き」という志望動機を語る人は結構多いので、上記の2点を意識した回答を示すことができれば、あなたは候補者の中で一歩抜きん出ることができるはずです。