基本的に仕事の満足度を示すファクターというのは「収入」「時間」「やりがい」「人間関係」に分類されます。多くの人は、2つ以上40点以下があると辞めたい(転職したい)と考えるようになります。
つまり、転職を考えている人というのは、いづれかのファクターに不満を抱え、その不満を改善する為に行動を起こすんですね。例えば、収入が低いことを改善する為(転職理由)に、今よりも給料が良い会社を選ぶ(志望動機)といったようにです。
このように「転職理由」と「志望動機」には一貫性があってしかるべきなんです。もちろん、ただ単純に「給料が低いのが嫌で辞めました ⇒ 給料が良いので御社を選びました」では内定は勝ち取れません。しっかりと言葉を選び、もっと給料をもらってもおかしくないとする根拠(実績)も示さなくてはなりません。
面接で説得力のある話を展開し、相手を納得させたいのならば一貫性は必要不可欠です。転職理由と志望動機が別々の方向を向いている場合は、「この人は何を言ってるんだろう・・・」と思われて終了です。
転職する何らかの理由があって、その理由を解決できる要素が御社にある!
この一貫性が求められているんです。
この一貫性が志望動機に説得力を加えてくれます。
この一貫性があなたの話に力強さを与えてくれます。
面接では一貫性のある話を展開しよう!
転職者の中には、面接で志望動機を聞かれて「憧れの職業でした」「子供の頃からの夢でした」なんて答えを返す人がいます。この場合、「じゃあ、何で今までやってなかったの?」と冷静なツッコミをもらって終了です。少なくとも、新卒でその会社にチャレンジしなかった理由(今までやってこなかった理由)は必要ですよね。
同じ業界内で転職するなら「どうして新卒ではうちに来なかったの?」という質問は当然されます。ほとんどの場合は、しっかりと調べていなかったからというケースが多いです。それは正直に認めても問題ありません。
例えば、「新卒の時はネームバリューで今の会社を選んでしまったのだけど、数年の社会人生活を経て、ネームバリューよりもお客様に満足していただけることが重要だと価値観が変わりました」といったように、これまでの経験からどう価値観が変化し、応募する会社のどんなところが良いと思って志望したのかを説明しなければなりません。
- お客様満足を追求した仕事に魅力を感じるようになった(転職理由)
- お客様満足を第一にサービスを展開する御社に魅力を感じた(志望動機)
転職の面接で重要なのは「頑張ります!」の連呼ではなく、この一貫性です。一貫性のある受け答えができれば、やる気も自然と伝わります。逆に、「〇〇に不満があって辞めました ⇒ 以前からやってみたいと思っていた(憧れていた)仕事なので」といった無関係の転職理由と志望動機は通用しません。
転職するということは、今の会社で頑張った経験もあるけれど、頑張れなくなった理由もあるわけです。「だけどそれは御社で採用してもらえば解決します。そうなれば今よりも断然頑張れます」というロジックの一貫性が大切なんですね。で、この一貫性は、シンプルでかつ分かりやすいほうが良いです。
また、仕事に全く不満の無い人は、そもそも転職活動なんてしないことを面接官も分かっています。だから、「ネガティブなことは絶対に言ってはいけない」と身構える必要もありません。ただ、面接で話す現職の不満(転職理由)は、4つの要素のうち1つ(多くても2つ)に絞りましょう。あまりに不満をぶちまけると、「不満を言い過ぎだな。採用したら面倒くさいタイプの社員になりそうだ」と思われかねないですからね。