転職で「技術職」を志す場合、面接でその理由を問われることがあります。
特に、職種転換で「技術職」を目指す場合には顕著です。
- 何故、技術職を志望するんですか?
- あなたにとって技術職の魅力とは何ですか?
- 技術職は未経験のようですが、志望する理由を教えて下さい!
これらの質問は「技術職の志望動機」と言えるもので、回答如何が合否に大きく影響します。
企業側の質問意図、OK/NG回答例からこの重要質問に迫っていきましょう。
企業側の本音 ~ここが知りたいポイント~
適切な回答を準備するため、まずは、企業の質問意図を把握しておきましょう。
質問意図
- 技術職を志望する理由(技術職の魅力)については、素直な意見を聞かせてくれれば問題はない
- 「応募者の語る内容が当社の技術職に合致するのか」というのが焦点
技術職のジャンルは多岐に渡るので、基本的にはあなたの思う「技術職の志望理由(魅力)」を素直に語ればOKです。
例えば、「良いものを作れば、すぐに会社に貢献できる」「常に最先端の技術に携われる」などが考えられますが、大きく外していなければ、あなたの本心を語れば問題ありません。
但し、応募企業の技術職にマッチしている内容であることが大前提で、応募企業の方向性や、求めている人物像という観点から回答を考える必要があります。
NG回答例
実際の面接の場でよくある「NG回答」について見ておきましょう。
NG例①
技術さえ身につけておけば、どこに行っても食べていける(潰しが効く)からです。
この手の質問としてよくありがちな回答です。
もちろん、技術職にはこの魅力が実際に存在しますし、あなたの本心がここにあっても問題はありません。
ただ、面接でこれを語ってしまうと、「食べていくのなら技術職である必要はないのでは?」と捉えられ、「なぜ、自社の技術職なのか?」という問いに答えていないことになります。
NG例②
理系出身なので、前職の〇〇よりも技術職の方が性に合うと考えたからです。
この種の消去法的な理由も絶対にNGです。
自分本位の思い込みが、相手を納得させる理由として通用するほど甘くはありません。
また、「理系=技術職」という幼稚な発想も、新卒採用の域を出ていません。
OK回答例
OK例文から回答のポイントを探りましょう。
OK例
私が技術職を志す理由は、技術は社会自体を根本から変える力があるという点です。大学時代は微生物に注目した研究に没頭し、現職では化学製品の技術開発に従事してきました。
しかし、現在、経営不振のため研究分野は予算が削減され、技術者も営業に回されるなど、経営再建策が進められています。よって、現職では先の見通しが立たなくなりましたが、この先も技術者として専門分野を極め、社会を変えるような技術開発に携わりたいと考えています。
御社の扱うクラウド技術には、社会をより便利にする力があると感じ、その点に魅力を感じております。そして、御社の採用に対する考えは「何らかの研究開発経験があれば、未経験でも十分に活躍の場がある」と伺っております。
今日に至るまでの技術研究開発で養った経験を、是非とも御社のお役に立たせていただきたいと考えております。
この回答例では、技術職の魅力、志望理由、応募企業の技術への関心という順に語ることで、最終的に志望動機に繋げています。
この内容が盛り込まれた回答であれば、未経験分野であったとしても「技術者として活躍してくれる姿」を連想させることができるはずです。
この質問の回答ポイントは3点あります。
- 技術職を志す理由(技術職の魅力)を素直に語る
- 応募企業の技術職に関心を示す(同分野であれば即戦力性をアピールする)
- 志望動機を織り交ぜる
この質問は「技術職」という幅広いものを捉えたものなので難しく感じるかもしれませんが、企業が聞きたいのは上記のポイントを押さえた回答です。
このポイントを意識して回答を準備しておきましょう。