一昔前までは60歳で定年を迎えるのが一般的でしたが、近年はそうではなくなりつつあります。
定年の延長や定年後の再就職を希望する人はもちろん、ベテラン社員の活躍を期待する企業も増えています。そのため、経験豊富でまだまだ働き盛りの人たちに入社してほしいと考える企業は決して少なくありません。
そんな50代の転職を成功に導く要素は「後進の育成にあり」というお話しです。
マネジメント層の育成や若手経営者の欠点をサポート
比較的新しい企業や経営幹部が皆若い会社は、経験豊富なベテランの人材に対し「若手層を次世代のマネージャーとして育成してほしい」「リスクマネジメントのノウハウや対外折衝のスキルを伝承してほしい」といった希望を抱いています。
実際、30代の社長が50代以降の転職者を「コンプライアンス室長」「内部監査室長」「監査役」「社外取締役」などのポジションで迎えた例もあります。50代以降の転職においては、ここに一つのチャンスがあると認識して活動に臨んで欲しいと思います。
但し、市場全体で見るとまだまだ需要が少ないのが実情で、転職の難易度が高いことには変わりありません。ここは、転職への心構えをしっかりと持ち、対策を行う必要があります。
基本的に、企業が年齢の高いビジネスパーソンに対して抱く不安は、「柔軟性」「スピード感」「体力」「トレンドのキャッチアップ力」「ITリテラシー」などです。これらを備えていること、身に付けるために努力していることを伝えられれば、大きな壁を乗り越えられる可能性が高まります。
また、年齢が高くても「新たなチャレンジがしたい」「さらに自分を成長させたい」という意識を持っている方は、柔軟な姿勢で努力できる人物だと見られ、一緒に働きたいと思われやすい傾向にあります。逆に、「この年齢だから、定年まで比較的に楽に過ごせる環境を」などと感じさせてしまうと、企業からは敬遠されます。
- 世の中のニーズに敏感である
- 自主的・主体的に行動できる
- 新しい価値を生むチームプレーができる
- 肩書きの有無は関係なく「マネジメント力」を身に付けている
- 何かを「改善」「改革」した経験を持っている
- 得意分野を持っている
- リスクを予想することができる
- 社内外に人脈を築いている
- 多角的な視点で判断、行動できる
- 新しい情報をキャッチアップする力がある
- 変化に柔軟に対応できる
- 経営目線・経営者感覚を持っている
50代以降の転職を成功に導くポイントは以上のようなものです。自身の持っている資質と企業が求める能力が合致すれば、50代以降でも転職は成し遂げられます。この年齢だから・・・とあきらめず、チャンスを探って下さい。