何かと比較されることの多い「幼稚園教諭」と「保育士」ですが、就職のしやすさに有利・不利はあるのでしょうか。
資格(免許)を取得したにも関わらず、就職できなければ本末転倒ですから、「幼稚園教諭免許状」or「保育士資格」どちらを取得するか悩んでいる人であれば、この点は気になりますよね。
「幼稚園教諭と保育士、就職しやすいのはどちらか?」
この疑問を検証する形で「就職の有利・不利」について考えてみましょう。
幼稚園教諭 vs 保育士【就職の有利・不利】
ここは先に結論をお伝えします。
就職に有利なのは「保育士」です!
これは、幼稚園の先生になるのが難しいという要素よりも、「現在の社会情勢」や「保育時間の問題」が根底にあります。
核家族化の進行・共働き世帯の増加に伴い、母親がパート・アルバイトで働いている間の保育需要が急激に増加。従来の幼稚園は14時~15時の終業であり、これだと十分な勤務時間が確保できないため、夜まで対応可能な保育所の需要が増加し、幼稚園の需要は低下傾向に...。
また、幼稚園は「3歳未満は非対象」、保育所は「原則ゼロ歳から小学入学前まで対象」という違いがあり、昨今は出産後1年で職場に復帰するといった女性も多いため、これも保育所需要が高まる原因となっています。
要は、保育所需要の急激な高まりに比例して、保育士の需要も高まっている!というわけですね。そのため、就職においては保育士が有利な状況にあります。
実際、保育所や特定地域型保育事業を行う会社は年々増加していますが、幼稚園は減少傾向にあります。また、幼稚園教諭免許の所持者が「保育士資格」を取得するケースも増えています。
ただ、近年は新制度施行に伴い、「保育所機能を持つ幼稚園型」「幼稚園機能を持つ保育所型」「幼稚園と保育所の双方施設を有する幼保連携型」の認定こども園が登場し、幅広い需要に応える動きが広まっています。
そのため、幼稚園教諭免許の所持者に対する需要も十分にあり、圧倒的に不利だというわけではありません。あくまでも、両者を比較した場合「保育士の方が就職しやすい」というお話しです。
⇒「幼稚園教諭と保育士の難易度比較【取得しやすい資格はどっち?】」