就職・転職・アルバイトに限らず、採用面接では必ず「志望動機」を問われますが、その際「~が好きだから」を前面に押し出す人がいます。
- PC(パソコン)が好きだから【IT・事務職関連】
- 服が好きだから【アパレル関連】
- ゲームが好きだから【ゲーム業界】
- 建造物が好きだから【建築・土木関連】
- 絵を描くのが好きだから【WEBデザイナー、イラストレーター】
- 文書を書くのが好きだから【ライター、新聞記者】
一見、聞こえのいい「~が好きだから」という志望動機ですが、実際のところアピール力(プラス要素)は全くありません。つまり、志望動機として語るのは「NG」ということになります。
この意味するところを詳しく解説していきます!
1.企業は「~が好きな人」を求めているわけではない!
この問題は「企業側の視点」から考えると分かり易いのですが、まず、企業というのは「~が好きな人」を雇用したいわけではありません。この根本的な事実をしっかりと理解しておく必要があります。
企業が採用活動で求めている人材とは、「採用することで自社に利益をもたらしてくれる人材」です。これが採用の本質であって、それ以上でもそれ以下でもありません。
アパレル販売員を例にすると、企業は「販売員としてより多くの商品(服)を売り、より多くの売上をもたらしてくれる人」or「店長として店舗全体を管理して売上予算を達成してくれる人」を求めています。要は、これらの要素を満たしてくれる人物であれば、「服が好きかどうか?」なんてことはどうでもいいわけです。
B.ファッションに興味はないが、営業(接客)スキルが高く「毎月200万円」の売上をあげられる人
あなたがアパレル店舗を経営する社長だとしたら、「A」「B」どちらを販売員として採用しますか?
この疑問の答えが、この表題の明確な答えとなります。
要するに、「~が好きだから」は仕事の能力と全く関係のない要素なので、評価基準になり得ないのです。そして、企業が求めているのは「仕事のできる人」であるので、面接でそれを探ります。
そんな面接の場で「~が好きだから」を語る...何の意味もないですよね。
2.志望動機の回答として適切ではない!!
面接に臨むにあたってもう一つ知っておいて欲しい重要事項があります!
それは、志望動機とは「応募企業でなくてはならない理由(応募企業を選んだ理由)」を語らなければならないものである! ということ。
分かり易く言うと、「何故、数ある同業他社の中でうちの会社なんですか?」を聞かれているということ。つまり、「~が好きだから」という志望動機は、そもそも論として「不適切な回答」なんですね。
A. ~が好きだからです!
おかしくないですか?
会話が成り立っていません!
志望動機では、「数ある同業他社の中で応募企業を選んだ明確な理由」を語り、入社意欲をアピールしなければなりません。それにも関わらず、質問とかけ離れた回答をしていては、取れる可能性のある内定もすり抜けていきます。
企業からすると、「~を扱っている会社ならどこでもいいんだ...」と感じてしまいます。結果、「この応募者は明確な理由もなく適当に自社を選んだだけ」と解釈して一発アウトです。
だから、NGである!というのが2つめの理由です。
面接で「好き」をアピールする方法!
応募企業と関連のあるものが好きだという要素は、決してマイナスではありません。その為、自身のアピールポイントとして語るのは問題ないのですが、その場合でもプラスアルファが必要です。
私は、パソコン好が高じて独学でプログラミングを学習しており、毎月簡単なゲームを作っています。その為、業界未経験ではありますが、ある程度の知識やプログラミング論を理解しております。もし採用されましたら、一流のSEとなれるよう日々精進し、御社に必要不可欠な人材となって貢献したいと考えております。
このように「パソコンが好き ⇒ だから〇〇ができる ⇒ 結果的に貢献できる」を連想させる回答ができれば、採用の本質を満たした訴求力の高いアピールとなります。ここまで語って初めて、「パソコン好き」というのがプラスとして生きてくるんですね。
- 志望動機を問われたら「応募企業を選んだ明確な理由」を語る!
- 面接で「~が好き」をアピールする場合は、採用の本質を満たしたプラスアルファーを追加する!
面接で「~が好き」を志望動機として語る人は結構多いので、上記の2点を満たした回答を準備しておけば、あなたは候補者の中で一歩抜きん出ることができます。