転職と新卒採用は大きく違います。
転職初心者はまずこれをきっちりと把握しておくことが大切です。これを知らずに学生時代の感覚で転職活動を続けても内定を勝ち取ることは難しいでしょう。ただ、この違いは誰かが教えてくれるものではないので、実際の採用過程では学生時代と同じ様な感覚で活動を行っている転職者も多いのが実状です。ですから、これをしっかりと把握して転職活動に活かすことで、そこに明確な「差」を付けることができます。
- 採用側が求めていることが違う
- 基本的には1人で全て完結させる
- 新卒の様な好待遇はない
- 立場の違い
- 職務経歴書が必要
採用側が求めていることが違う
まず知っておいて欲しいことは採用側の求めていることの違いです。
新卒は将来の会社の礎を築いてくれるだろう「期待」を込めて採用を行いますが、転職者を採用する中途採用には「即戦力」を求めています。新卒の様に一から全てを教える必要のない人材です。中途採用者にはいち早く仕事を覚え、戦力として働いてくれることを想定しています。それが企業が中途採用を行う理由です。
つまり、新卒者の様に期待できそうだという「可能性」ではなく、何ができるのかという「実績」が評価基準であるということです。
この事実から知っておくべきことは、中途採用者が採用過程でアピールしなければならないことは「自分は何ができて、どう貢献できるのか」であって、新卒の様に「〇〇して、何を学びました」や「元気・爽快さ」ではないことです。
この「実績」というと難しいですが、「具体的な数値」や「誰でも分かりやすいキャリア」で示せるとベストです。また、実績・即戦力とは具体的な仕事だけではなく、挨拶やマナーなどの社会人としての常識も込みということを頭に入れておきましょう。それが当たり前に備わっていることが前提であり、そこができていなければ論外だということです。
面接等のマナーの重要度は同じですから疎かにしない様にしましょう。もしここができていなければ「社会人経験があるにも関わらず〇〇もできないのか」と思われて終わりです。
基本的には1人で全て完結させる
学生時代の様にあなたを就職させようと動いてくれる人はいません。全てあなたが主体性を持って動き、自分1人で完結させるものだと認識しておいて下さい。
もちろん、ハローワークやエージェントを利用すれば相談やアドバイスを受けることは可能ですが、それもあなたから動かなければなりません。また、それを利用するかどうか、何の媒体を利用して転職を目指すか、全て自分で決めて選択することになります。
今の時代、転職市場は大きな一つのビジネスとなっており、その主役である転職者は無料で様々なサービスを利用できます。積極的に動いて何でも活用できる人はその可能性を大きく広げることができます。人生を左右する可能性のある転職ですから、自ら動いて採用を取りにいく姿勢で臨みたいですね。
新卒の様な好待遇はない
これは入社後ですが、新卒時の様に同期がいて、入社式があって、研修があってという様な好待遇はもちろんありません。いきなり現場なんてこともざらにあります。現場に出たら積極的に動いて一日でも早く戦力になれるように勤める。これが基本だと思っておいて下さい。
私は過去にグループ面接を受けている時に「研修はありますか」の様なことを聞いている人を見たことがありますが、あまりそんなことは聞かない方が良いですね。研修等がないと不安なんだと思われたり、認識が甘いと取られるケースも考えれます。新卒ではなく、中途採用者を採用する意味を理解しておきましょう。
立場の違い
新卒は学業が終了し就職という自然な流れなんですが、転職は一つの会社を辞めるということが加わります。ですから「転職理由」が100%問われます。新卒では「志望動機」が必ず問われるものであったと思いますが、新たに一つ加わると認識しておきましょう。その転職理由と志望動機に繋がりを持たすことが転職では重要になります。
職務経歴書が必要
基本的に採用過程の流れは同じです。ただ、入り口は多くあって、転職サイト、エージェント、ハローワーク、転職情報誌などがあります。また、実績重視の中途採用ですから、採用過程において筆記試験の様なもの少ないです。
最も大きな変化は「職務経歴書」がで追加になることです。
あなたが何を経験し、何ができるのかを示すものですから、実績重視の転職での重要度が高い書類になります。履歴書ももちろん重要なんですが、それよりも重要度が高いと認識しておくべきでしょう。
以上が新卒採用と転職の違いです。初めてこの事実を知った方は転職って難しそうだと感じるかもしれませんが、そこまで斜に構える必要はありませんよ。まずは違いを知っていることが重要で、徐々にそれを意識して行動していくだけで結果は変わってきます。
まずは「中途採用者は何が求められているのか」を考えて活動していくようにしましょう。何に関しても企業側の視点から考えることで「あなたが何をしなければならないか」が見えてきます。